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地方中古アパートの価格は高騰している

2016/12/24

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2016年7月4日の日経新聞朝刊にアパートバブルの記事が出ていた。
私は不動産投資に興味を持ってからまだ半年だが、この半年の間でも中古一棟物アパートの価格の高騰を感じている。

投資用不動産の価格の付き方は、資本主義社会をよく表していて、単純明快である。
つまり「その価格で買う人がいるかどうか」である。
そこに「ローンの残債が◯◯円あるので◯◯円を下回る金額では売れない」や「現金化を急いでいるので現金一括で即時に支払ってくれるのであれば安い価格でも構わない」といった売り主の事情が加味されて売り出し金額が決まる。

不動産の大きな特徴は、同じ条件の物件は1つもないことである。
工場で大量に生産され大量に販売される商品であれば、多くの人が買う意欲を見せる価格の範囲内で実勢価格は落ち着いていく。
しかし、不動産は同じ条件の物件が1つしかないため、誰か1人でもその価格で買う人がいれば、それがその物件の価格となる。
もし10000人の人間がこの物件は3000万円だと言っても、1人が1億円で買うと言えば、その物件の取引は1億円で成立するのだ。

しかも、売買の情報が公の場に出る前に、不動産屋(もしくは銀行、もしくは税理士)との個別のネットワーク内で取引が成立することが多い。
水面下の情報を仕入れることがステータスだと感じる投資家が少なくないため、ますます不動産取引は表に出なくなる。
その物件が適正な価格かどうか、市場の目にさらされる機会が少ないため分かりにくいのだ。

マイナス金利政策も価格高騰を後押ししている。
銀行がサラリーマンに対して積極的にアパート資金を融資するようになり、市場に初心者のサラリーマン投資家が急増した。
1年ほど前までは地方の中古アパートは表面利回り(満室時年間賃料÷不動産価格)が20%程度あったが、今、売りに出される地方の物件は表面利回り10%以下がほとんどである。
20%以上利回りがあった時代を知っているベテランの投資家であれば敬遠する物件でも、その時代を知らない初心者は手を出す。
銀行も低金利の融資を積極的に行うことで初心者を後押しする。
「表面利回りは低めでも、銀行からの融資金利もいまだかつてないほど低いので充分に利益が出ます」
こういった売り文句とともに、価格の高い中古アパートが続々と売れていく。

もちろん価格が高くても、利益が出れば全く問題はない。
しかし投資の原則の「利回りが高いものはリスクが高い」は不動産投資にも当てはまる。
地方中古アパートはもともと表面利回りが高い投資、つまりリスクの高い投資である。
現在、価格高騰で表面利回りが低くなっているが、それは不動産投資の初心者が買うようになったために価格が上がっているだけで、リスク要因が解消されたから価格が上がったわけではない。
つまり地方中古アパート投資は、ハイリスク・ハイリターンの投資から、ハイリスク・ローリターンの投資に変化したのだ。
地方中古アパート投資に興味があるのであれば、この流れの変化を知っておいたほうがよい。

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