心のこと

嫉妬の本質〜『臆病な僕でも勇者になれた七つの教え』からの教え

2017/01/13

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旺季志ずかさんの『臆病な僕でも勇者になれた七つの教え

この本を読んだら、頭ではどうにも理解できない文章の意味が、自然と心の中に湧き上がってくるという不思議な経験をした。
本の中から心に留まった一文と、そこから湧き上がってきた言葉を書き記すシリーズ4回目。

P152 現実のせいで感情が起こると思っているが、実は逆で、感情が現実を映し出しておる。しかし普通は現実が起こるまでに時間がかかる。ほの時差のせいで、思考や感情が先だということがわかりにくくなっとるんじょ。

突然、森に現れた少女エリカ。
キラはエリカに心を奪われるが、うまく話すことができない。
エリカと楽しそうに会話をし、スマートに振る舞うリクに対しての嫉妬が膨らみ苦しむキラに老師がかけた言葉だ。

「一人では何もできないの」と彼女は言った

嫉妬というと思い出すことがある。
遠い昔、10代の頃の話だ。

大学生になった私は、一人暮らしを始めた。
引越してすぐ、近所に住む同じ大学の同じ学年の女の子と知り合った。
彼女は年上だったが、「わたし一人では何にもできないの」と言い放ち、確かに一人ではご飯を食べたりするのも難しいようで、すぐに常に私と一緒にいるようになった。
子供の頃から「なんでも一人で出来るようにならなければいけない」と信じて育った長女気質の私にとって、「一人では何もできないの」と臆面もなく口にする彼女の存在は驚愕だった。
とはいえ誰かに頼られるのは気分が良く、積極的に世話を焼いていた。

ある日、私に好きな人ができた。
その人は3歳年上のたくさん本を読む人で、その人と話を合わせるために、私も本を読み漁った。
背伸びした会話がしたくて、カフカもサルトルもドストエフスキーも読んだ。
その人も私をかわいがってくれるようになり、どんどん仲良くなった。

ところが、気が付いたら、その人が彼女と付き合い始めていた。
「あの子は一人ではいられないから、俺が傍にいなくっちゃ。」とその人は言った。

その嫉妬は誰に対して?

私はとても悲しかった。悔しかった。激しく嫉妬した。悶々とし続けた。
彼女に対してとてもイライラした。甘えてくる彼女が鬱陶しかった。
心の中で叫んだ。
「私はこんなに一人で頑張っていたのに、どうして何もできない彼女がいいの?」

その瞬間、はっとした。
私の嫉妬は、好きな人を取られたからではなく、人に甘えまくる彼女が認められたことによるものだったのだ。

私は、一人で頑張ってるのが辛かった、人に甘える彼女が羨ましかった...。

私は彼女に対してイライラしていたが、それは、人に甘えられない私に対してのイライラだった。
甘えてくる彼女が鬱陶しかったのは、私ができないことをしている人間を見たくないから鬱陶しかったのだ。

嫉妬の本質

私は彼女に対して顔を見たくないほどイライラしたし、うんざりしたが、この感情は彼女が原因ではなく、「人に甘えてはいけない」と頑なに信じていた私の思考(ビリーフ)が生み出していた。

このとき、嫉妬というものは、表面的なきっかけが原因ではなく、それによって内面の何かが刺激されて起こるものだと気が付いた。
嫉妬という感情が起こるときは、自分の内面に解決しなくてはいけない問題があるからだと知ったのだ。

嫉妬というのは「自分がしたいのに、しなかったこと」か「自分がしてほしいのに、してもらえなかったこと」を誰かがしたりしてもらったりしているときに起きる。
いったん嫉妬心を目の前の相手と切り離し、この嫉妬の発生源はどこだろうと自分に問いかけ続けると、実は遠い昔の幼いころの記憶にたどり着いたりする。

嫉妬心が起きた時は、自分の望みを知るチャンスなのだ。

紹介した本はこちら

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