心のこと

≪今≫≪ここ≫の力〜『臆病な僕でも勇者になれた七つの教え』からの教え

2016/11/11

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旺季志ずかさんの『臆病な僕でも勇者になれた七つの教え

この本を読んだら、頭ではどうにも理解できない文章の意味が、自然と心の中に湧き上がってくるという不思議な経験をした。
本の中から心に留まった一文と、そこから湧き上がってきた言葉を書き記すシリーズ6回目。

P198 老師「みんな、体はここにおっても意識はここにないことが多い。やってしまった失敗を悔いて過去に行ったり、将来の不安で未来に行ったりする。仕事をしながら夜のデートのことを考え、ご飯を食べながら仕事のことを憂う。
いつも、≪今≫≪ここ≫ではないところに意識が飛ぶ。呼吸だけが、≪今≫≪ここ≫にある真実じょ。ほなけん、呼吸に意識を戻すことがIMAKOKOになるんよ。」

キラ「IMAKOKOに戻ったら、MINAMOTOからメッセージが降りてくる?」

老師「MINAMOTOからメッセージが来るというのはMINAMOTOと自分が分離しているという幻想の中にいる。
しかしワシたちは『ひとつ』。MINAMOTOそのものになると、メッセージになる。行為になる。歌になる。ダンスになる。呼吸になるのじゃ。」

早くアークを探したくて焦るキラとリクに老師は瞑想を勧める。
瞑想をする、つまり呼吸を整えることで、自分自身がMINAMOTOになると、焦る2人に説いた。

成功した授業、失敗した授業

随分前の話になるが、私が大学4年生の春、教育実習に行った。
教科は公民で、2クラス分の授業を担当した。
2週間の実習期間は無事に終わりに近づいたが、最後の授業のテーマが「戦争」と聞いて、その難しさに頭を抱えた。
戦争は本の中の出来事ではなく、実際に起きた出来事だと伝えるにはどうすればいいか必死に考え、図書館で多くの文献を調べ(インターネットのない時代だった)、寝ずに準備をし、授業に臨んだ。

その戦争をテーマにした授業は、今振り返ってもいい授業だったと思う。
伝えたいという一心で必死に話した。
いつもはお喋りに忙しい生徒たちも真剣に聞き入ってくれ、教室の雰囲気が明らかにいつもと違う熱を帯びていた。
授業終了後も余韻が教室に漂っていた。

その授業にとても満足した私は、翌日、担当していたもう一つのクラスで同じ内容の授業をした。
ところが、そちらの方は完全に失敗だった。
同じことを繰り返しているのだから、話し方はうまくなっているはずなのに、誰も授業を聞いてくれなかった。

成功の理由、失敗の理由

2回目の授業がうまくいかなかったのは、生徒のせいではない。
この2回の授業で違ったのは、私の気持ちだ。
最初の授業では、どうすれば伝わるか不安で必死で集中していた。
次の授業では、このやり方で伝わると安心していて集中していなかった。

MINAMOTOとひとつになることで、MINAMOTOからのメッセージを待つ存在ではなく、自分自身がメッセージになる。
私が教育実習で作った資料や授業内容は、きっとそんなにたいしたものではなかった。
ただ、最初の授業では、私が伝えたいあまりに極度の集中状態になったせいで、私自身が強いメッセージを発する存在になっていたのだろう。

≪今≫≪ここ≫に意識を向けると何が起きるか

例えば、音楽のライブ会場でも、アーティストと観客の双方が音楽を通じて≪今≫≪ここ≫に意識が集中したとき、会場の空気に高揚感が生まれる。
≪今≫≪ここ≫に意識が集中すると、その場の空気感すら変わるのだ。
そして、自分だけぽつねんと乗り切れなかったときは、確かに意識が集中していなかった。

集中することで、今までにないアイデアが出てきたり、それまでできなかったことができたりした経験がある人は多いだろう。
スポーツ選手がプレイ中にボールや人が止まって見える状態のことを「ゾーンに入る」と表現するが、ゾーンとは超集中状態のことである。
集中することで、普段以上の実力を発揮できるようになるのだ。

≪今≫≪ここ≫への集中方法

集中するということは、意識を≪今≫≪ここ≫に集めるということである。
≪今≫≪ここ≫に意識が集まると、MINAMOTOとひとつになる。
そのとき、あらゆる制限が外れて、自分の能力が最大限に発揮される。

すぐにできる≪今≫≪ここ≫への集中方法が呼吸だ。
過去の呼吸を今することはできない。未来の呼吸を先取りすることもできない。
呼吸は究極の≪今≫≪ここ≫なのだ。
頭を空にし、吸うことと吐くことだけに意識を向けてゆったりと呼吸をすることが、自分の持つ力を最大限に発揮するための最強のツールでもあるのだ。

呼吸に集中することについて、詳しい記事はこちら

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