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働くこと

あなたは大丈夫?心が残業を増やすメカニズム

2017/08/20

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残業できない社員が怒られた

その部署では毎月の売上金額を算出するために、月に一度、深夜0時過ぎまで残業をしなくてはいけなかった。
その部署に在籍している小さな子どもを抱えている女性社員も、その日は家族に子どものお迎えを頼んで、深夜までの残業を頑張っていた。
ところが、とある月だけどうしても家族の誰もが都合の付かない日があり、深夜まで残れず先に帰らなくてはいけなくなってしまった。

翌日、その早く帰った社員は課長に怒られた。
「皆が遅くまで残業している中、先に帰るなんて責任感のない奴だ。
子どもなんて家に鍵かけて置いておけば、数時間くらい何とかなるだろ。」
心ない言葉を言われたその社員は、トイレでずっと泣いていた。

残業の原因はフローにあった

このやり取りの噂が経理にも流れてきた。
経理では以前からその部署の売上集計のやり方に疑問を持っていた。
件数の割に時間が掛かりすぎているのだ。

その部署のメンバーから売上集計のフローを聞いたことがあり、時間が掛かる理由も見えていた。
そこで、その部署の部長にフローの変更を提案した。

変更する箇所はほんのわずかでいい。
実は、ボトルネックは課長だった。
ところどころ、課長の承認がないと先に進めないフローになっていたため、その待ち時間が長かったのだ。
フローを少しだけ変えて、課長の承認は最後に一気にもらえばいいようにした。

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残業は減った。しかし…

翌月、その部署の売上集計は午後7時に終わった。
フローの変更に加え、早く帰った社員が泣かされた話を聞いた他の社員からも、作業を早く終わらせるためのアイデアが出て、今までより5時間も早く終わったのだ。
これで今後は、例の社員も、家族にお迎えをお願いできない日は保育園の延長保育をお願いすれば乗り切れる。

しかし、実際は、めでたしめでたし、とはならなかった。

本当の残業の原因は、心の中にあった

その部署の課長は、残業することが責任感の表れと信じている。
なので、残業しない部下は責任感のない奴である。
そして、自分自身についても、誰よりも残業をすることで、誰よりも責任感があるという証明をしようと思っている。

一方で、その早く帰った社員は、課長に対して怒りを抱いている。
小さな子どもを犠牲にして遅くまで働かされる可哀想な私と、それを強いるひどい課長という構図を作ることで、課長が心ない人間と会社中に知らしめたいと思っている。

双方にとって、残業をすることが、自分の願いを叶える手っ取り早い方法なのだ。

売上集計が早く終わることで、自分の責任感が証明できなくなると危機を感じた課長は、売上集計表に新たな項目を次々と追加し、仕事量を増やした。
その社員は、命令を素直に聞き入れ、仕事量の増加を受け入れた。

もちろん、その新たな項目を必要とする人は、この2人以外誰もいない。
無駄な仕事はこうやって生まれていく。

後日談

先にその社員が、自分が被害者意識を持っていることと、それが自分の首を締めていることに気がついた。
自分の心が引き起こしていた、このやり取りの不毛さに気づいた後は、課長からの新しい作業指示に対して、笑顔でスルーする、という技で対応することにした。
もちろん必要な作業なら取り掛かるが、必要性を感じないものについては、もしその新しい作業をやらなかったことで、実際に困ったことが起きたときに、そこで初めて対応するということに方針を変えたのだ。

最初は怯えながらスルーしていた彼女だが、特に問題が起きなかったため、堂々と笑顔でスルーするようになった。
そのうち、課長も、自分の指示がスルーされても何もトラブルが起きず、自分一人が空回りしていることに気づいた。
そうなると、課長からの新しい作業指示も、本当に必要なものだけに厳選されるようになった。

新しいフローが順調に回るようになった今では、この売上集計は、定時内に終わる作業になっている。

残業が減らない本当の理由を考えてみよう

もし、仕事量が多くて残業が減らないと思っているなら、自分が本気で残業したくないと思っているか、自分に問いかけてみるといい。
残業をすることで周囲に認められたい、何かを知らしめたい、といった気持ちが少しでもあるうちは、無駄な仕事を必要なプロセスと信じこんでしまう。

残業を減らすために必要なのは、プロセスの変化ではなく、意識の変化なのだ。

 

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