女子に性欲があるのかって聞かれたら、そりゃあるさ。年齢で変化もするんだぜ、という話


人間の三大欲求

数ある欲望のうち、本能的に求めると言われている欲望を「三大欲求」と呼ぶ。
諸説あるが、定番なのは睡眠欲・食欲・性欲だろう。

このうち睡眠と食については、その重要性があちこちで語られている。
何時間眠るのがベストなのか。快眠を得るにはどうすればいいのか。
どの栄養素を取るのがいいのか、もしくは何を取らない方がいいのか。

睡眠と食が重要なのは自分の身体に聞いてもよく分かる。
睡眠が足りないとパフォーマンスが明らかに落ちる。
食を軽視すると途端に疲れやすくなる。

そこでふと考えた。
三大欲求のうち、睡眠欲と食欲は、生活の質に大きな影響を及ぼす重要なものである。
それでは、性欲はどうなのだろう?

女子に性欲はあるのか?

たまに聞かれる質問がある。
「女子に性欲はあるの?」
もちろんこんなことを聞いてくるのは男性に限られているので、どう答えるかは相手との関係性次第になるのだが、本音を言えば「ある」。
しかし、性欲の質(内容?適切な言葉が見つからない)については年代によって変化している。

※ここから先については100%私の主観であって、他の女子に当てはまるか全くもって不明であることを強調しておく。

10代〜20代前半

自分の性欲を自覚したのはいつの頃だろう?
それについては記憶がないが、高校生の頃には性欲を生理日の目安に使っていたことは覚えている。
簡単に言うと、性欲が高まった次の日に生理がくるのだ。

この目安はとても便利で重宝していたのだが、身体の感覚はある日突然前触れもなく変化をするのである。

20代

自分の性欲のピークの変化に気づいた日のことはよく覚えている。
あれは23歳のときで、社宅の自室に一人でいたときのことだった。

それまで何年も、性欲を感じるのは生理開始の前日だったのだが、やけにそのタイミングが早い月が続いた。
生理日についてはきちんとメモを取っていたので、見返して気がついた。
「これ、排卵日の頃だ…!」

当時、私は就職をした1年目で仕事に慣れて来た頃だった。
恋人はまだ学生で、国家試験に向けて必死に勉強をしていた。
もし試験に受かっても一人前になるまでに2年の研修期間が必要な資格だったので、結婚の話が出るとしてもその後だろうと考えていた。
そして、私自身も仕事に打ち込もうと考えていた。
要するに、結婚も出産も全く考えていない時期だった。

それなのに、排卵日の頃に性欲のピークが移行したのだ。
私の意思とは関係なく、身体が妊娠したがっているように感じた。
神秘性に驚きつつ、自分の意思と身体の乖離を恐ろしく思う感覚もあった。

30代

排卵日と性欲のピークが重なっていた時期も、ある日突然終わりを迎える。
30代になったばかりの頃だったか、また生理の前日に性欲のピークが来るようになったのだ。

まだ独身だった私には衝撃が強すぎた。
「身体が、妊娠を諦めた…!?」

結婚願望も出産願望も持っていなかったのだが、自分の意思で結婚しないのと、周囲に「こいつ一生独身だな」と決めつけられるのには大きな違いがある。
しかも、周囲に諦められるならまだしも、自分自身の身体に見放されるとはどういうことだろうか。
もちろん身体が諦めたのは積極的な妊娠であって結婚とは無関係だが、当時は一緒くたになって衝撃を受けた。
女としての肉体的ピークを超えたと身体に言われたような気がしたのだ。

その後、縁あって結婚することになるのだが、性欲のピークが排卵日頃に戻ることはなく、生理が始まる目安として規則正しく活動していた。

40代

そして、今は40代半ばだ。
いわゆる「やりたい」という性欲は、30代後半で消えてしまった。
「年に一度すればいいや」から「一生しなくていいや」と思うほどに、性欲自体は衰えた。

その代わり、違う思いが芽生えて来た。
それは「繋がりたい」というものだった。
触れ合いたい、体温を感じたい、一体感をおぼえたい。
欲望がそちらの方に移行して来た。

それこそ若い頃の性欲のピークには「誰でもいいからやりたい」という思いを抱いたりもしたが(ただしこの場合の「誰でもいい」は概念であって、文字通り誰でもいい訳ではない。このあたりの面倒くささも書きたいが、ここでは文字数の都合で断念)、「繋がりたい」という思いは、相手の気持ちが伴ってのものだ。
こちらの気持ちと相手の気持ちが重なり合うところ。
そこに身体的な触れ合いが伴うことによって身も心も満たされる、そういうものへの欲望に変化したのだ。

性欲って重要?

男性ってどうなの?

相当酒の進んだ飲み会で、気のおけない同年代の男友達に、上記の話「やりたいんじゃなくて、繋がりたいなんだよね」という話をしたら、思いがけず強い同意を得ることができた。
「そう!俺もな、『したい』じゃなくて『抱きたい』やねん!」

友人が熱く語るのを聞きながら、私は思い出したことがあった。
かつて付き合っていた人のセックスが、付き合いだして数ヶ月後にガラリと変わったことがあったのだ。
元々優しくて丁寧な人ではあったが、優しさの質が明らかに変わった。
一番の変化はセックスの目的で、それまでは主目的だった入れることや出すことが二の次になって、代わりに触れ合うことや愛おしむことが目的になっていた。
いったい何があったのかと訝しむ私に彼は言った。「あなたのことを大切に思うようになりました」

ああ、あれは「したい」から「抱きたい」への変化だったのか、と今更ながら納得がいった。
彼が私に求めるものが変わったのだろう。(それまでの数ヶ月、何を求められていたのかと思うと苦笑いしかないが。)

そして繋がることで満たされるのは男の人も同じなのかもしれないと思った。

性欲は重要か?

性欲は、人間が生きていくうえで睡眠や食と並ぶほどに重要なのかどうか。

もしも人間が生まれてきた目的が子孫を残すためだったら、私の性欲は私が20代の頃に一番存在価値を発揮していたことになる。(その成果はなかったわけだが)
もしも子孫を残すためでないとしたら(私はそう思っている)、専門家に聞けば、性欲とホルモンバランスの関係といった理論的な何かを教えてくれるかもしれない。
しかし、それだけではないような気がしている。

睡眠も食も取らなければ死ぬ。
どちらも必要最低限の摂取で生き延びることはできるが、生活の質を大きく左右するものだ。
睡眠も食も充実していれば、心身ともに満足度があがる。
しかも、睡眠も食も、年齢が上がるほど重要度が増してくる。

今感じる「繋がりたい」という欲望(友人の言葉を借りると「抱きたい」「抱かれたい」という関係)も、生活の質を上げるには重要なものと感じている。
必要最低限の発散でも死にはしないだろうけど、充実していれば心身ともに満足度があがる。

日本だからかは分からないが、性について、年齢を重ねた大人が口にするものではないという風潮を感じる。
しかし、信頼のおける大切な人と心も身体を重ね合う充実した時間を過ごすことは、大人だからこそできることで、この満ち足りた感覚は大人だからこそ必要なものではないだろうか。

この先充実した人生を歩みたいと願うとしたら、性の話も、睡眠や食と並んで重要視した方がいいのではと思うようになってきた。

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