フランスのメリーゴーランド

心のこと

ネガティブな感情を自覚するためにしていること

2016/11/11

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私はネガティブな感情を自覚するのが苦手だ。
怒り、悲しみ、寂しさ、傷つき…。
そういった感情を認識するのが得意ではない。

その理由は、子供の頃、家でネガティブな感情を表に出すことを禁じられていたからだ。
「朝と夜の短い時間しか一緒にいないのだから、疲れた顔や怒った顔をしないで常に笑顔を見せなさい。」という母親の言葉に忠実に従っていた。
どんなに悲しい時も辛い時も、その感情を心の奥の箱に閉じ込め、笑顔を作るようにしていた。
そうしたら、ネガティブな感情を心が認識しなくなり、「いつも笑ってるね」と多くの人に言われる大人に育った。

でも、大人になって、怒りや悲しみを表に出すことの必要性を感じるようになった。
誰かに傷つけられた時や虐げられた時、それでもニコニコ笑っていると「この人にはこういうことをしてもいいんだ」と認識されて、エスカレートしてしまう。
それに誰かを守るために、その誰かに代わって、それは理不尽に感じると主張するべき場面もある。

自分の心の動きに注目していると、無意識にマイナスな感情を押し殺したときには、心の中にモヤモヤが残ることに気がついた。
顔は笑っているけれど、心から笑えない。その状態が何日も続く。
そういう気持ちを掘り下げていくと、「あのとき言われたあの言葉が引っ掛かっているんだ。」と気がつく。
そして、あの言葉の何がいけなかったのだろう、と自問自答し、ようやく、ああ私は怒っている、と気づく。

ただこれだと時間がかかりすぎる。
3日後に怒りに気づいたところで、その言葉を発した本人はそのことをすっかり忘れていて、今更怒りを持ち出すのも気が引ける状態になるのだ。

時間を短縮するために、原因から感情を探り当てるのではなく、感情を先に認識するように順番を変えた。
まず、心の中にモヤモヤが発生したことに気づくようにする。
気づいた瞬間に自問自答を始める。

自問自答のやり方はこうだ。
下記の文章を読み上げる。声に出せない時は、口の中でブツブツ唱える。
自分の心がきゅーっと締め付けられるように感じた時、心はその感情を持っている。

・私は怒っている
・私は傷ついている
・私は悲しい
・私は寂しい
・私は不安だ
・私は焦っている

心が締め付けられた時、辛いんだね、と心を抱きしめる。
そしてそこから、どうして辛いのだろうと考える。
こういうことをされたから辛いんだ、とすぐに気づくときもあれば、一晩経った後にやっと気づくときもある。
それでも随分自分の感情に気づくまでの時間が短縮されてきた。

ずっとネガティブな感情を持つことは悪いことだと思っていた。
しかし、体の痛みが病気や怪我の存在を教えてくれるように、心の痛みも自分に起きている危機を教えてくれる大切な感覚だ。
心の痛みの発散方法には気をつけた方がいいが、心の痛みを無かったことにすることとは違う。
丁寧に心の声を聞いて、寄り添っていたい。

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