自分が生まれてきた意味を知る方法
ブリコラージュな生き方
必ずしも人は夢を追って生きているのではない。
若いうちから、自分のやりたいことや夢や生まれてきた意味を知っている人の方が少ない。
大人になっても、自分のやりたいことや夢が分からないことの方が圧倒的に多いのだ。
その場合、自分でも何をやりたいか良く分からないまま、とりあえず何かをやることになる。
渋々ながらでもそれをやり続けると、そのことについて詳しくなり、できることが増え、興味関心も移り変わる。
またそこで偶然の発見があったり、誰かに「これをやって」とお願いされたりして、新しいことに取り組むこととなる。
そしてまた、知識が増え、興味関心が移り変わる。
それを繰り返していくうちに、いつの間にか、最初とは全然違うところにたどり着いている。
これが「ブリコラージュな生き方」である。
そして、これこそが、自分が生まれてきた意味(以下、使命と呼ぶ)にたどり着く方法である。
自分の使命を明確に分かっている人は少ない。
それは頭では分かっていないだけだ。
魂には刻み込まれている。
魂は、自分の意識が使命を知って全うできるように必要な学びを用意する。
魂がやることを邪魔するのは頭だ。
なぜなら頭は、周囲から多くの情報を取り込む。
他の人の視線、他の人の意見、他の人の常識。
頭が取り込んでくるものは、自分の外にあるものだ。
それは全部他の誰かが生み出したもの。
自分の魂から湧き上がってくるものは自分の内側に存在するのに、頭は常に外を見る。
だから、頭で無理に考えない方がいい。
ふとした気づきや、突然湧き上がった好奇心や、偶然の出会いに身を任せていた方が、確実に自分の使命にたどりつけるのだ。
夢リストの効用
そうはいっても、不安になるときがある。
自分が停滞していて全く進んでいないような気がしたり、歩みがゆっくり過ぎてどこにもたどり着けないような気持ちになるときがある。
そう感じるときは自分の視界が狭くなっているので、一度大きく広げた方がいい。
このときは夢リストの出番だ。
停滞していると感じたときに、一度視界をどんと広げる。
広がった視界の中に好奇心が湧くものがあったり、新たな出会いが生まれたりする。
それはそこに描いた夢そのものではないかもしれない。
しかし、視界が広がったから、可能性が広がったのだ。
自分の視界が広いと、入ってくる情報や出会いが増える。
一歩の歩幅も広がって、進化の速度が増していく。
視界を大きく広げつつも、魂に身を委ねると、自分の使命にたどり着くのだ。
頭の使い方
自分の使命は魂が知っている。
魂が発する声を邪魔するのは頭だ。
それでは頭は必要ないのかというと、そうではない。
魂が指し示すのは方向だけだ。
その方向に進むためには頭が必要となる。
自分一人では解決できないことを解決するために、情報を探したり、分析したり、戦略を立てたりする。
こういったことは頭がやることだ。
あくまでも魂が指し示す方向に進むために、頭を使うのだ。
頭で「これはやるべきである」と決めたことに、魂を従わせるのではない。
必要なものは全部自分の中にある
実際に魂に沿って生きることは簡単ではない。
行き詰まったり立ちすくんだりするだろう。
視界を一度広げても、すぐに小さくなったりもするだろう。
それでいいのだ。
悩みや迷いが人間の厚みとなる。
小さくなった視界は、次に新たな世界を見るための準備である。
基本は魂に身を委ねる。
そこに停滞があれば、夢を思い描く。
夢リストは書きたいときに書けばいい。
新年に書いたとしても、新しく書きたくなったら、いつでも新しく書けばいい。
書きたくなければ書かなくていい。
魂の示す方向に進めているのならば、そのまま身を委ねていれば、たどり着くべきところにたどり着く。
必要なものは全部自分の中にあるのだから、魂に身を委ねていればいいのだ。