コロナ渦中の相撲観戦。いつもの場所と違う点あれこれ
先日、両国国技館で大相撲7月場所を観戦してきた。
通常、7月は名古屋で行われるが、今回はコロナ下での移動リスクを避けるため、東京で開催となった。
ここ数年はチケットを取ることが難しく、久々の観戦となったのだが、このご時世ならではの違いがいくつも見られた。
座席とチケット
観客を入れてのスポーツ興行は解禁されたが、人数制限が求められている。
国技館は通常1万1千人が定員だが、この場所では、1日2500人までに規制を掛けている。
座席
両国国技館の1階席は、通常は「密」の最たるもの。
溜席には力士が落ちてくるし、マス席も狭くて4人で座るとギュウギュウ詰め。
そんな国技館でもソーシャルディスタンス対策が取られ、この7月場所は、溜席には観客を入れず、マス席も1人1マスで使用することになった。
2階の椅子席も間引きがされている。
チケット
お相撲のチケットは、かつてはお茶屋を通してではないと買えなかったものだが、この場所ではお茶屋は休業。
全席WEBでの販売となり、時代の変化を感じた。
チケットは事前に申し込みをし、抽選制である。
いくら座席の間隔を空けていても、家族や友人同士で観覧すると会話をする。
それを防止するために、チケットは1人1枚しか申し込みができないようになっていた。
夫と私はそれぞれ申し込み、無事に2人とも第1希望の日程でのチケット入手に成功。
どうやらどの日も売り切れることがなかったようなので、事前申し込みをした人全員が第1希望の日程で取れたのだと思う。
割り当てられた席は、私は正面席、夫は向正面席と、真逆の席だった。
国技館到着
4連休前の平日の午後、我々は意気揚々と両国国技館に向かった。
入場時間
通常であれば、朝8時過ぎから国技館に入場ができる。
その時間には、前相撲と呼ばれるまだ番付に名前が載らない幼さが残る力士たちの取り組みをやっていて、とても初々しくて好きなのだ。
行司もまだ新米で、勝敗がわからず凍りつく行司などもいて、かわいくてたまらない。
ところがこの7月場所では、入場は13時から。
幕下の取り組みから観覧する形となる。
いくら前相撲がかわいいと言っても、一般の客が来るのは15時くらいから。
しかし、この7月場所は、一人観戦でも来るほどの相撲好きのみ集められた場所のため、13時時点の来場率は高めに感じる。
場内販売
私が国技館に行くときは、朝一番から入場し、お弁当を食べ、ちゃんこ鍋を食べ、焼き鳥を食べ、と、飲み食いしながらダラダラと過ごす。
しかし、この場所は、販売しているのは焼鳥とアイスのみ。
お酒の販売はなし。
家でお昼ごはんを食べてから向かったが、何も食べないのは寂しいと、焼鳥を購入。
だが、通常は5本入り700円なのに、10本入りの大箱になって1400円になっていた!
確かこの10本パックは、通販用のはず。
場所用に5本パックを作っても売れ残る可能性を考えたのだろうか。
観客の人数が少ないから、大箱のみにして、たくさん売れるように考えたのだろうか。
いずれにせよ苦労が伺えるので、やむを得ない。
夫と二人で観戦するなら、仲良く5本ずつわければいいけれど、席が離れているためそうはいかない。
少し迷ったが、諦めて、10本入りを2箱購入。
夫と1箱ずつ分け、席に向かった。
ソーシャルディスタンス
館内はソーシャルディスタンスが呼びかけられている。
通常は4人で座るマス席もソーシャルディスタンスの影響で1人占めできているが、更に中央に座るようにとアナウンスが入る。
相撲では行司が勝敗を裁くが、その裁きに意義がある場合や取組中に反則があった場合には物言いが掛かる。
物言いもソーシャルディスタンスが意識されていた。
何を話しているかはこちらには聞こえないが、いろいろ話し合っている様子が伺えて、興味深かった。
その他の観戦ルール
ソーシャルディスタンス以外にも、この場所特有の観戦ルールがいくつもあった。
・マスクは常に着用。飲食のときのみ外していいが、飲食もなるべく行わないこと
・横綱土俵入りや弓取り式で四股を踏むときの「ヨイショー」という掛け声禁止。
・声援禁止
・時差退場(1階客が先に出て、次に2階客が退場する)
声援が禁止された代わりに、応援している力士のタオルを掲げるという新しい応援方法が生まれていた。
プロ野球でも選手ごとのタオルはあるが、ユニフォームの方が選手個人の応援グッズとしての歴史が長い分、知れ渡っている。
相撲はユニフォームを飛び越してタオルなんだなあと思って気がついた。
相撲のユニフォームとは…まわし!?
うん、私が間違っていた。
好きな力士とおそろいのまわしを付けて応援する風潮が一般に普及することはないような気がする。
当日の様子
ここでは、当日の写真を何枚か。
くまモン、かわいい。
十枚目土俵入りでは、応援している炎鵬くんが真正面に来る好座席。
今場所は鶴竜が休場のため、横綱土俵入りは白鵬のみ。
太刀持ちは炎鵬、露払いは石浦。
ここは両国であるが、本来は名古屋場所だからか、化粧廻しが名古屋後援会のもの。
この写真ではわかりにくいが、名古屋城の金のシャチホコが炎鵬と石浦で、ちゃんと向かい合っている。
(上の炎鵬の十枚目土俵入りの写真がわかりやすい。炎鵬の2人隣が石浦)
白鵬の化粧廻しは御幣に隠れて見えないが、2体の白い鳳凰を従えた不動明王が書かれている。
この一揃いの化粧廻しは片岡鶴太郎デザインで、白鵬の化粧廻しの中でも迫力があり、豪華なものだ。
これが生で見られるとは、ありがたい。
ところで、私は白鵬の土俵入りがとても好きで、見るたびに何故か涙が浮かぶ。
横綱土俵入りには、相撲は神事だと思わされる荘厳さがある。
感想あれこれ
当日思ったことを。
行司は大丈夫?
行司の最高位、木村庄之助はもう長い間空位だ。
本来なら二番手のはずの式守伊之助が一人で立行司を勤めているが、この場所では体調不良で休場となってしまった。
三役行司の木村玉治郎、木村容堂、木村庄太郎、木村晃之助が、自分たちの仕事をこなしつつ、本来の上司である立行司2人の仕事も請け負う羽目に陥っていた。
そして、入場時に渡される取組表と、実際に出てくる行司に相違があった。
どうやら幕内行司の木村寿之介も休場のようだ。
取組表印刷後に休場が決まるとは、急だったのだろう。(後日、体調不良と発表)
先代の木村庄之助が2015年3月場所で引退して以降、行司の負担が増えているような気がしてならないのだが、大丈夫だろうか。
裁き以外にも、場所中の進行や事務など、裏方作業の多くの部分を受け持っているだけに、負担が大きくないかが気にかかる。
女性客の多さ
一人観戦が基本の今場所、見回してみると女性客が多かった!
通常は男性客のほうが圧倒的に多く、女性は男性が連れてくる綺麗どころだったりするのだが、この日は女性客のほうが多いように感じるほどだった。
マスを一人でゆったりと使えることが関係あるかはわからないが、これだけ女性ファンがいるのであれば、相撲人気はしばらく安泰な気がする。
お疲れさまでした
そんなこんなで半日を国技館でゆっくりと過ごし、久々の相撲観戦を満喫したのであった。