野球は本当に球技なのかと疑う理由
野球は球技か否か
球技には様々あるが、野球やソフトボール(以下、野球)には、他の球技と大きな違いがある。
球技と言いながらも、ボールの存在価値が他の球技ほど高くないのだ。
球技の得点方法
球技の多くは、下記のどちらかのパターンで得点が入る。
1.ボールをゴールに入れる
相手の陣地の奥にあるゴールにボールを入れることで得点になる。
例えば、サッカー、ラグビー、バスケットボール等がこれに当たる。
2.ボールを相手の陣地に落とす
相手の陣地に規定回数以上ボールが落ちることで、得点となる。
テニス、バレーボール、卓球等がこれに当たる。
つまり
ボールの大きさ、コートの広さ、用具仕様の有無等でバリエーションはあるが、球技のほとんどにおいて、ボールの動きがダイレクトに得点に繋がるのである。
野球の場合
野球の得点は、一般的な球技の得点方法と、大きく異なる。
結論から言うと、野球の得点に、ボールは必要ではないのだ。
野球の得点方法
ランナーがホームベースを踏むこと。
これが野球の得点方法である。
必要なのは、ランナーとホームベースのみであり、ボールはそこには存在しない。
ボールは無関係
野球の得点には、ボールは関係ない。
一番多い得点パターンは、打者がボールを打ち返し、それが返球される前にランナーがホームベースを踏むことである。
しかし、打者がボールを打たなくても、捕手がボールを後ろに逸らしたことで点数が入ることもある。
もっと言うと、捕手がボールを逸らさなくても、ホームスチールで点数が入ることもある。
逆にホームランを打ったとしても、ランナーがホームベースを踏まなければ得点にならない。
ホームランで与えられるものは、「点数」ではなく、「ランナーと打者がホームベースまで戻ってくる権利」なのだ。
その権利を行使するかどうかは、ランナーと打者に任せられており、ボールはそこには関与しない。
野球は球技なのだろうか
ボールを使った競技という意味では、もちろん野球は球技である。
しかし、ボールが得点に絡む競技という意味では、野球を球技と呼ぶには無理があるような気がしなくもない。
とはいえ、野球が球技であってもなくても、どうでもいいことだ。
ただ、この、ボールではなく人間がダイレクトに得点に影響する人間くささこそが、多くの野球ファンの胸を熱く震わせる。
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