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しずかみちこ
Gallup認定ストレングスコーチ
ストレングスファインダー(クリフトンストレングス)の専門家として、個人やチームが「強み」を活かして最大の成果を生み出すためのコーチングと研修をしています。

リクルートスタッフィングで経理したり、レアジョブの管理部門立ち上げたり、ブラック企業に入ったり、上司の横領見つけて辞めさせられたり、人の会社2つ作ったりと波乱万丈な職歴の後、独立して今に至ります。

投資と経理スキルでお金をデザインし、ストレングスファインダーで強みを活かしたら、人生が楽しくなりました。

趣味は野球観戦と美味しいものを食べること

収集心・最上志向・戦略性・未来志向・分析思考
ストレングスファインダーのnote
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鴨の会。生きるということは頂いた命を他の動物の役に立てるということ

人間とは

人間は食物連鎖の頂点にいながら、自分達は(基本的には)死んでも他の動物の餌にならない動物だ。
しかし、他の動物達に対して、もっと大きく捉えると地球に対して、どうすれば貢献できるだろうかと考えることができる動物である。

人間は、とある動物を「毛皮が欲しい」「牙が欲しい」といった理由で絶滅するまで捕獲し続ける動物だ。
同時に、「それ以上獲ったら絶滅するから止めようよ」とも言える動物だ。

随分前になるが、命をいただいて生きる、ということについて考えさせられる経験をした。
 

目次

鴨の会

合鴨農法の鴨達

かつて、関東地方の端っこに住んでいた時、有機農法を実践している近所の農家の方から野菜を買っていた。
そこでは合鴨農法での米作もしていた。

合鴨農法には鴨の雛が必要だ。
苗が小さいうちは、大人の鴨が周りを泳ぐと倒れてしまうため、毎年雛が必要なのだ。
そうすると、毎年冬には、大人になった鴨が余る。
その余った鴨はどうするかというと、人間たちが美味しくいただく。

そこの農家では、毎年近所の人を招いて、鴨を食べる会を開いている。
ただ鴨を食べる会ではない。
鴨を自分でさばくところから行う会だ。

動物が死ぬことはかわいそうと思うくせに、どこかの誰かが殺した動物を「美味しい」と食べる自分の矛盾さに嫌気がさしていたので、その会に参加した。
一度、自分の手で全部やってみたかったのだ。

※ここから先は、鴨を食べるまでの説明になります。
写真や詳細な描写はありませんが、苦手な方は読み飛ばすことをオススメします。

捌く手順

1.鴨を捕まえる

小屋の中に入り、鴨を捕まえる。
逃げ足が速いので、腰を落として構え、両手を広げ、鴨を小屋の隅に追いやる。
羽でも脚でも触れた所をわしっと掴むのがポイントだ。
 

2.鴨の頸動脈を切り、血を抜く

鴨を脚で抑え、上を向かせる。
目の下の三角の骨の少し下をすぱっと切る。
切り口を下にして鴨を持ち、血を抜く。
心臓が止まったら完了。

暴れると血しぶきが飛ぶので、鴨の頭と脚をしっかり両手で持つ。
多くの鴨は血が抜けると絶命するが、中には血が空になっても心臓を動かし続ける鴨もいる。
絶命すると、体が徐々に冷え、羽の色つやが悪くなる。
 

3.お湯につける

羽を抜きやすくするため、85~90℃のお湯に絶命した鴨をつける。
鴨は水に浮くので、棒等を使って、しっかり押さえつける。
お湯につける時間は40秒だ。
 

4.羽をむしる

きちんとお湯につけていれば、羽(フェザー)をちょっと引っ張っただけでも簡単に抜ける。
手羽の裏も忘れずに抜く。

大きな羽が抜けたら、次は水を張った盥の中で、細かい羽(ダウン)を擦るようにして取る。
この作業が完了すると、見慣れた鳥肉になる。

この作業をすると、フェザーとダウンの違い(値段の違いも含めて)をはっきりと知ることができる。
 

5.解体する

筋肉と筋肉の間には膜がある。
内臓と筋肉の間にも膜がある。
この膜と、骨の関節の隙間のところに包丁を入れると簡単に捌ける、らしいのだが、膜や関節の隙間を探すのが難しい。

こうして、無事に、一人一羽の鴨を捌くことができた。
 

食べる

その後はこんな料理になった。
・鴨の丸焼き(ダッチオーブン使用)
・鴨の炭焼き
・鴨のくんせい
・鴨のたたき
・鴨ご飯
・鴨汁

これらに「相模灘」の純米・生酒を合わせたら、とっても美味しかった。
相模灘はシンプルでまっすぐな味だったので、鴨の濃い味を上手に受け止めていた。

こうして、小学生を含む10数名の参加者で、半日かけて10数羽の鴨を捌き、食べたのだった。
 

生きること

動物が生きるためには、他の動植物の命をいただく必要がある。
生きることとは、命をいただくことなのだ。

多くの種類の動物が多くの種類の動植物の命を体に取り込むことで、地球上では何億年もに渡って生物が存在している。
人間だけが特別な存在ではない。
人間もこの地球の営みの一部に過ぎない。

死んでも他の動物に肉体を提供しない我々ができることは必ずあるはずだ。
毎日、毎食、数多くの動植物の命を取りこんでいる、その意味を考え抜くこと。
一人一人がこの事実に向き合い、どのように自分の命を他の生物に役立てるかを考えることで、生みだされるものがあるはずだ。

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