豊満、浅草の看板の無い謎の店。絶品の水炊きが食べられるお店だった!
浅草に、一見さんには絶対たどり着けない水炊きの店がある、と聞いた。
といっても、一見さんお断りの店では無いようだ。
いったいどのようなお店だろう。
おまけに水炊きは好物だ。
世の中いろいろな変わり鍋が出ていてそれぞれ美味しいが、最後に帰りたくなるのは水炊きのシンプルさだ。
これは行ってみなくては!
豊満
店は浅草六区に位置する。
先に到着した友人から、「場所がわかりにくい」と連絡が来る。
「大人のオモチャ屋と唐揚げ屋の間の建物」と教えてくれたのだが、そこにあるのはこの建物だ。
どう見ても両替屋である。
しかし、よく見たら、この看板。
「やっ鶏ます」
そして店の名前が書かれた小さな表札も出ている。
思い切ってドアを開けたら、そこが今日の目的地、豊満だった。
(ちなみに、ノックをしたりピンポン鳴らしたくなるドアだが、そのまま開けて問題ない)
店内は明るくシンプルに設えられている。
隣の席との距離も考えられていて、友人とも気兼ねなくお喋りできそうである。
ぷりぷりの鶏たち!
メニューは、水炊きと、一品料理が6品ほど。
水炊きをメインで食べて欲しいという店の思いが伝わる品揃えである。
今日の目的は水炊きだ。全く異論はない。
水炊き2人前(3800円)と、一品料理を3品ほど頼んだ。
まずは乾杯!
お酒はほとんどが400円というお手頃さ。
割り箸ではない、手に馴染む木の箸も嬉しい。
一品目、とりわさ(500円)。
刺身のようにワサビと醤油を付けて食べるタイプのとりわさは、噛みしめるほどじわじわと滲み出てくる鶏の旨みを堪能できる。
二品目、ももタタキ(600円)。
サラダ頼んだっけ?と一瞬考えた見た目だが、水菜の下に鶏ももが潜んでいた。
こちらも鶏もも肉は弾力たっぷりの歯ごたえで、絡んだ塩ダレがとりわさとは違う旨さを引き出している。
水菜のシャキシャキともも肉のプリプリとの相性も良い。
三品目、鶏レバニラ(600円)
鶏肉の歯ごたえを楽しんだ前の二品と違い、こちらはふわふわしたレバーが楽しめる。
レバーの臭みはもちろん無い。
ニラもレバーもしっかりした味付けにも負けていなく、非常に美味しい。
そして、お待ちかねの水炊き登場!
水炊きには、モモ肉、つくね、薬味2種がセットになっている。
薬味は大根おろし、柚子胡椒、おろしにんにく、もみじおろしの4種類の中から選べる。
まずはモモ肉が運ばれてきた。
モモ肉とネギのみのシンプルな鍋だ。
じっと見つめること数分、ネギの山がだんだんと崩れて、いい頃合いになってきた。
ここで一息。
水炊きの本場の博多では、鍋を食べる前に、まずスープを飲む。
器にスープを取り、そこに塩を入れて、飲む。
鶏をしっかり煮込み美味しいスープをとって作る博多の水炊きだからこそできる食べ方だ。
そして、この豊満の水炊きも、この食べ方に耐えうる絶品スープである。
ちゃんとテーブルには塩が用意されている。
スープを味わった後は、鶏肉の出番だ。
器にポン酢を入れ、鶏肉を付けて食べる。
鶏肉が美味しいので、他の具はネギだけでも、かえって雑味なく美味しさが際立つ。
(野菜セットは別で頼めるので、野菜を食べたい場合は頼むといいだろう。)
次につくねが登場。
つくねはお店の方が入れてくれる。
つくねももちろん美味しい!
だいぶお腹が膨れたが、水炊きのスープが美味しいので、締めは必ず食べたいところだ。
締めは素麺と雑炊の二種類で、雑炊(500円)を選んだ。
2人ともいい感じにお腹いっぱいになった。
感想
この文章の中に「シンプル」という単語をいくつ使っただろうか。
内装も(ある意味外装も)、メニューも、それぞれの品も、どれもがシンプルである。
そのシンプルさが、鶏肉の力強い旨さを引き立てている。
そしてお値段の手頃さも魅力だ。
シンプルな料理は飽きがこない。そしてこの値段なら何度も通える。
飾りっ気のない間柄の友人たちと集う隠れ家にピッタリなお店を見つけた。
お店情報
水炊き 豊満
東京都台東区浅草1-24-7
03-5246-4405
営業時間:16:00~23:30(L.O.23:00)
定休日:なし
※食べログで予約が取れます
https://tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13214199/
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