白トリュフの香りに我を忘れた夜、テール・ド・トリュフ東京。


最近、トリュフに目覚めた。
きっかけは、寿司さいしょさんの「うにく」というウニと牛の軍艦に掛けられたトリュフオイルの香りが素晴らしかったことだ。
しかも最近あちこちでトリュフの香りがする料理を散見するようになり、私の中のトリュフ熱が更に盛り上がりを見せた。

そんなある日、ふと思い出した。
クレジットカード会社から貰った、2人でご飯を食べに行けば1人分が無料になるクーポンの対象店にトリュフ料理専門店が入っているのだ。

今年一年いろいろあった。
たまには夫婦2人で贅沢な忘年会もいいだろう。
さっそく予約を入れた。

うにくについてはこちら

テール・ド・トリュフ東京

前菜からデザートまで全ての皿にトリュフが使われているというこのお店は、地下鉄銀座線の外苑前駅にある。
外苑前駅で降り、神宮球場とは逆の方向に歩く。
暗い細い道を少し進んだところに、お店はあった。
トリュフ専門店と聞いて敷居の高い店を想像していたのだが、温かい感じの外装で入りやすいお店だった。

トリュフの香りに我を忘れる

席に着き、まずはジャン・ミシェルのシャンパンで乾杯。
きりっとしていて、食前酒にぴったりだ。

そこに、本日の主役の3種類のトリュフが登場した。
一つ一つ、説明とともに香りを聞かせてくれる。

外が黒くて中が白いのが、サマートリュフ。
今は季節ではなく、目の前にあるものは夏に冷凍したものらしい。
私がよく知っているトリュフの香りで、「そう!これを求めていたの!」とテンションが上がる。

次は外も中も黒い、黒トリュフ。
これは11月〜3月くらいにとれる今が旬のキノコらしい。
サマートリュフよりもふくよかな香りがふわっと広がり、こちらまで舞い上がる。

そして、外も中も白い、白トリュフ。
これは10月〜12月のほんのわずかな期間にしかとれない、とても貴重なキノコだそうだ。
香りがすぐに飛ぶので保存もできず、今しか食べられないらしい。

白トリュフが入った器を手にした瞬間に、言葉を失った。
スパイシーさも感じる華やかな香り。
サマートリュフや黒トリュフが子供に感じてしまうほどの圧倒的な存在感。
うわわわわ!と言葉にならない声が漏れる。

左から、サマートリュフ、黒トリュフ、白トリュフ

お店の人が、にっこりと微笑んで言う。
「本日のコースは、全てにサマートリュフと黒トリュフが使われております。ご希望でしたら、追加料金はいただきますが、2皿を白トリュフに交換することができます」
夫と目を合わせ頷く。「白トリュフでお願いします!!」

トリュフの香りには催眠作用があるのだろうか。
普段なら、追加料金はいくらなのか、一皿だけ交換することは可能なのか、といったことを確認するだろうに、夫婦ともに迷うことなく即時に白トリュフを選んでしまった。
詳細は後述するが、追加料金は予想以上に高額だった。しかし、味わいは予想をはるかに超えた素晴らしいものだった。
食事が始まる。
まずは前菜が登場した。
トリュフのスープと、グリュエールチーズのサブレ・トリュフ載せだ。
ポタージュ風のスープは、口の中にトリュフの香りが残るのが嬉しい。
サブレの塩気が美味しい。

次は、黒トリュフのカルパッチョ。
下に敷かれたフロマージュブランの柔らかな酸味とナッツの香ばしさ、そこに炭塩の塩分が加わってバランスがいい。
上に載るクルティンチーズも美味しい。
トリュフというものは、香りを楽しむものなのだと確認できる品。

写真を撮り忘れたが、パンとトリュフバターが登場。
トリュフの香りがつけられたバターが美味しく、手が止まらなくなる。

次に出てきたかわいい丸い器を開けると、ウニとトリュフの素麺だった。
冷製の素麺は、ウニの濃厚なとろみとトリュフの香りがぴったりだ。
濃厚なとろりとしたものとトリュフの相性が抜群なことがよく分かる。


ワインも進む。
左はスッキリタイプと書かれた白ワイン。
右はエレガントタイプと書かれた白ワイン。こちらは赤ワインを思わせるしっかりとしたワインだった。

お店のスペシャリテのジャガイモのロースト。
ピルカというジャガイモにクリームソースを合わせた上に、目の前で白トリュフを贅沢に削ってくれる。
クリームソースは濃厚だが、重くない。
白トリュフの華やかな香りに包まれて幸せとしかいいようがない。

ブルゴーニュ産の鴨のロースト、サマートリュフ添え。
鴨の下には佐土原の茄子のペーストが敷かれ、そこにレーズンがアクセントとして潜んでいる。
フランス料理の鴨は、血の香りが強く出ている重い味付けのものを食べる機会が多いのだが、この鴨は軽く仕上げられていて食べやすい。

古野牛のステーキとフォアグラ。蕪のローストと白ニンジンのピューレが添えられている。
そこに黒トリュフを目の前でがっつりと削ってくれる。
ステーキは腰回りの赤身肉で、噛み締めれば噛み締めるほど美味しい。
そこにふわりとしたフォアグラと、赤ワインの濃厚なソースが効いている。

ついに料理も終盤になった。
目の前に出てきたのは小さなストウブ鍋。
中には白トリュフが乗ったご飯!

まずは一口そのまま食べる。
バターの香りとトリュフの香りで、これだけでいくらでも食べられそうだ。
そこに、会津の地鶏の卵と出汁醤油、さらにトリュフバターを加えると、この世のものとは思えないほど美味しい食べ物が生まれた。

卵のとろみとトリュフの相性は完璧だ。
バターと卵の相性も完璧だ。
ご飯と卵とバターの相性も完璧だ。
あまりの美味しさに言葉を失う。

ご飯を一気に掻きこみたい衝動といつまでも食べ終わりたくない欲望の狭間で、葛藤が起こる。
「うう」「ああ」「おお」としか発言できない。
なんて素晴らしい食べ物の存在を知ってしまったのだろう。

もうこのまま全てを忘れて眠ってしまいたくらいの幸福感に包まれていたのだが、デザートが来た。
モンブランとカシスのシャーベットだ。
モンブランは、通常なら栗が乗っているところにトリュフが乗っている。
クリームの部分も下のビスキュイもトリュフの香りをつけているらしい。
トリュフのシロップ漬けとトリュフの甘露煮まで入っている。
口にいれた瞬間トリュフで、後味が栗という面白いケーキだった。
カシスのシャーベットで口がさっぱりしたところで、この日の宴が終了した。

食後の飲み物はコーヒー、紅茶、ハーブティーから選べる。これはバーベナのハーブティー

 

感想

やはり、トリュフには人の精神を惑わせる効果があるのだろうか。
今年一年大変なことがあったような気がするのだが、全て忘れてしまった。
これからも大変なような気もするのだが、全て何とかなるような気がしている。

白トリュフへの変更料金は1皿につき4000円。2人で2皿ずつを白トリュフにしたので、これだけでも計16000円だ。
それでも、白トリュフの時期にこのお店に行くのなら、変更することをお勧めする。
華やかな香りに包まれて全てを忘れられるのだから、その価値はある。

お店情報

テール・ド・トリュフ
東京東京都港区南青山2-27-6 Reve南青山 1F
03-5772-2139
営業時間:11:30~15:00(L.O13:30)、17:30~23:00(L.O.21:00)
定休日:月曜日
※なお、私が食べたクレジットカードクーポンのコースメニューと、通常コースのメニューは少し違うようです。
例えば、私が食べたコースの牛肉+フォアグラは、通常コースでは鹿肉でした。他にも違いがあるようでした。

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