自分を見失うほど仕事をする人にこそ、ストレス解消は必要である
なぜ植木は枯れたのか
ガツンと心を殴られた言葉がある。
[box class=”box2″]仕事が忙しかったから、植木に水をやれなかったのではない。
植木に水をやることもできぬほどに、自己中心的でわがままだったからこそ、仕事がうまくまわらなかっただけだ[/box]
「ストレス解消」は自分を取り戻すスイッチだ
「ストレス解消」という言葉は日常的に使われるが、いったい何のためにするのだろうか。
ストレス解消とは、自分を取り戻すためのスイッチだ。
ストレスがたまると、ささいなことでイライラする。
世の中の全てのものが自分を非難しているように感じるときもあるし、世の中の全てのものを非難したくもなる。
これはもう自分を見失っている状態だ。
このとき、ストレス解消というスイッチを押して、見失った自分を取り戻す。
あなたのスイッチは何ですか?
理想は、自分を完全に見失う前に、適切にストレスを発散させておくことだ。
そのために、自分が何によってストレス解消できるかを、普段から意識しておくといい。
私にとっての自分を取り戻すスイッチは、「木」と「野球・アメフト観戦」と「読書」と「クロスシートの鈍行電車」の4つだ。
これらが欠けると精神的なバランスが崩れて行く。
木
子供の頃から木の傍に行くととても落ち着く。
守られているような支えられているような感覚になる。
森とまで行かなくても、近所の大きな木に触れるだけで、とても落ち着く。
木のそばにぼんやり座って、生い茂る葉っぱを見上げるのもいい。
今の季節は、桜吹雪を浴びるのもいい。
木の根っこが養分を吸い上げて葉っぱまで巡らせるように、私の心に詰まっていたものが流されて、全身に温かいものが巡るようになる。
野球・アメフト観戦
野球・アメフト観戦は、我を忘れて絶叫したり泣いたり怒ったり喜んだり、自制心から解放されることのできる貴重な場だ。
野球は40年近く見続けているので、40年分の蓄積が私の心を深く揺さぶる。
アメフトは応援しているチームがあるので、我を忘れて応援に熱中ができる。
野球もアメフトも、固く縮こまった心を震わせて、熱くし、生き返らせてくれる。
読書
読書は、この場合は小説に限る。
自分の知らない世界に心を漂わせ現実からしばし離れることで、現実によって疲れた心を休めることができる。
クロスシートの鈍行列車
クロスシートの鈍行列車は、とりとめのないことをぼんやりと考えるのに最適だ。
窓の外に流れる景色をなんとなく眺めながら、ぼんやりと想いの溢れるままに任せていると、自分の中に答えがあるのに見過ごしていた、大切なものに気付くことが出来る。
特急や新幹線では車窓に流れる景色が早すぎるため、鈍行列車であることが重要なのだ。
※クロスシート:進行方向に対して直角に設置された座席
ストレス解消を後回しにした結果
仕事があまりに忙しくて、この4つのスイッチをないがしろにしてしまったことがある。
そんなことをしている暇があったら、仕事をしなくてはいけないと思ったのだ。
そうしたら、案の定ストレスがたまり、自分を見失い、ささいなことでイライラし、判断ミスを引き起こし、結局仕事がうまく回らなくなってしまった。
そのときに出会ったのが、冒頭の「仕事が忙しかったから、植木に水をやれなかったのではない。植木に水をやることもできぬほどに、自己中心的でわがままだったからこそ、仕事がうまくまわらなかっただけだ」という言葉だった。
健やかに働くために
私は考え違いをしていた。
仕事量を増やすために、ストレス解消にかける時間を仕事に回したが、そうではなく、ストレス解消に時間がなくなった時点で仕事量の限界が来ていたのだ。
仕事量を増やすために努力をしたつもりでいた。
しかし、ストレス解消の時間を失くしてまで仕事をするのは、全く意味のない努力だった。
あのときやるべきだったのは、ストレス解消の時間をキープするために仕事を効率化することだったのだ。
今では、例え周囲に「遊んでいる暇があったら働け!」という目で見られているような気がしても、ストレス解消に必要な時間は死守している。
この4つのスイッチの優先順位を高くしておくことが自分を保つために必要だと、自分に言い聞かせ続けている。
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