スポーツホスピタリティーチケットでラグビーW杯・日本vs南アフリカの準々決勝を見た話・前編
夫はラグビーが好きで、日本でW杯が開催されることが決まった2009から10年掛けてW杯の参戦準備をしていた。
一方、私はラグビーに興味がないため、夫がワクワクしているのを温かく見守っていた。
それなのに、開幕が近づいた8月、ラグビーW杯の歴史を綴った映像を見た私も突如ラグビーに目覚めてしまったのだ。
スポーツホスピタリティー
同時に、「スポーツホスピタリティー」の存在も知った。
試合を見るだけでなく前後の飲食もセットになったパッケージチケットで、海外ではポピュラーらしいのだが、日本では初の取り組みらしい。
オリンピックでもホスピタリティーは行われるらしく、とても興味深く感じた。
更にいろいろ思うところがあり、「4年に一度じゃない。一生に一度だ。」のキャッチコピーにも完全に感化され盛り上がり、ついにホスピタリティーチケットを購入したのである。
スポーツホスピタリティーの価格
スポーツホスピタリティーにはいくつかのランクがある。
お弁当を渡されるタイプのものから、別会場で大勢で食事をするタイプのものや個室で食事をするもの、はたまた別日に食事をするものもある。
座席も一番高額な席であるカテゴリーAのものから、カテゴリーB以下のものもある。
値段は、ホスピタリティーのランクと該当試合によって様々だ。
やはり、日本戦や決勝戦は高い。
そうは言っても、日本戦以外の予選でも、お弁当タイプの「プレミアム」に一番安いカテゴリーDの座席がセットになったものが5万5000円からと、いいお値段がする。
ちなみに会場飲食タイプは安いもので7万5000円から。
最高額の「ウェブエリス・スイート」は1人200万円するらしい。
我々が購入したチケットは10月20日の東京スタジアムの準々決勝である。
試合開始3時間前から別会場で大人数で飲食を楽しむ、プラチナパッケージを選んだ。
準々決勝とあって、値段は予選より高い。
1人20万円。2人で40万円!!!
夏のボーナスが手付かずで残っていたとはいえ、正気であれば絶対買わない値段だ。
人間、盛り上がると何をしでかすか分からないものである。
開幕前の楽しみ
スポーツホスピタリティーは料金が高いだけあって、購入直後からテンションが上がる仕組みが用意されていた。
専用サイト
スポーツホスピタリティーを購入した数日後に、専用サイトのURLがメールで送られてきた。
このサイトでは、私専用のマイページがあり、購入した試合のスポーツホスピタリティのタイムスケジュール等を見ることができる。
また、アレルギーの登録もサイト上からできるようになっている。
チケット到着
チケット購入の約1ヶ月後、開幕の10日前にチケットが到着した。
1試合だけ、2人分なのに、なぜか段ボールで到着した。
開けて見ると、やや重めの箱が2つ入っていた。
中には、金属の飾り金具がついたプラスチック製のホスピタリティーパス。
ホスピタリティーパスにつけるストラップ。
パスとストラップを組み合わせるとこんな感じ。
他には、当日の注意事項が書かれた招待状と、試合のチケットが入っていた。
プラチナパッケージの座席はカテゴリーAである。
一般販売されている中では、一番良い席だ。
ホスピタリティーパスからして高級感があり、期待は更に高まっていく。
試合当日
ホスピタリティーチケットを購入したのは開幕前だったので、もちろん準々決勝の対戦カードは分からない。
この日の対戦の可能性が高いのは、ニュージーランドか南アフリカ、そしてアイルランドかスコットランドと思っていた。
そうしたら、なんと日本が驚異的な強さで勝ち進み、プールAを1位通過したのだ!
対戦カードは南アフリカ対日本。
もうテンション最高潮である。
ついに試合当日がやってきた。
開門
試合開始は19時15分。
我々が購入したプラチナパッケージのホスピタリティーは、試合開始3時間前の16時15分にスタートする。
気合いを入れて16時少し前に到着したら、既に行列ができていた。
そして、16時に入場が始まった。
試合前の会場の様子
プラチナパッケージの会場はとても広かった。
座席は定員の80%ほどしか用意されていないと事前にアナウンスがあった通り、早い者勝ちだ。
どうしても4人席を3人で利用する人などが出るので、全体の3分の1程度の人が座れずに立ち続けていた。
正面にステージがあり、両脇に大きなモニターがある。
振り返ると、とても広い会場が広がっている。
会場のあちこちにモニターがあり、どこにいても見られるようになっている。
モニターでは、大分で行われていたフランスvsウェールズ戦が流れていた。
食事
試合前のお楽しみは、まず食事!
プラチナパッケージの食事はビュッフェ形式ということであまり期待していなかったのだが、私の予想とは違っていた。
一口オードブルにサラダに肉に魚にデザートと、ビュッフェながらもコース形式で用意されていたのだ。
コース形式ではあるが、何回でもおかわりができる食べ放題である。
しかも目の前で調理してくれるメニューもあるなど、予想よりも本格的だった。
なお、ベジタリアン向けに肉や魚を使わないメニューも用意されていた。
まず入場時にウェルカムドリンクと一口オードブルが配られる。
一口オードブルは4種類ほどあり、ウェイターが次から次へと運んでくる。
サラダもウェイターが運んで来る。
肉料理と魚料理は、シェフズテーブルで調理した出来たてのものを食べることができる。
シェフズテーブルは2箇所あるので、ピーク時もそこまで並ばなかった。
まずは肉料理。
子羊の肩ロース。トマトマリネとカリフラワーのピューレ添え、サルサベルデソース。
料理名からしても手が込んでいる感じがする。
そして魚料理。
スズキの海苔バター焼き、新じゃが、シーアスパラガスとハマグリ添え。
これは和のエッセンスが取り入れられていて、かなり美味しかった。
ご飯ものも3種類あった。
まずは鴨の照り焼き丼。
私は食べなかったが、ベジタリアン用には鴨を豆腐に変えた豆腐の照り焼き丼も用意されていた。
そして、裏巻き寿司と味噌汁もあり美味しくいただいたのだが、写真を撮るのを忘れてしまった!
裏巻き寿司はサーモンやアボガドが入っていて、カルフォルニアロール的なものだった。
最後にデザート!
レモンメレンゲタルト。
カフェクルスティランド。梨添え。
料理だが、日本で食べる洋食ではなく、海外で食べる食事の味付けだった。
そしてデザートもとても甘かった。
料理の監修は海外で行われているのかもしれない。
飲み物
飲み物も好きなだけ飲むことができる。
ドリンクカウンターも2箇所ある。
広いのでさほど待たないで済んだ。
用意されているのは、シャンパン、ワイン、ビール、日本酒。そしてソフトドリンク。
銘柄が気になる方は、下記の写真を参考に。
このストロングボウというシードルがとても美味しかった!
トークショー
会場内のモニターでは大分の試合が中継されていたが、ハーフタイムになると中継が途切れて、司会者が出てきた。
この司会者はバイリンガルで英語と日本語で交互に話す。
ホスピタリティー向けの特別イベントのトークショーの始まりだ。
この日のゲストは3人。
- ジョエル・ストランスキ
- イズラエル・ダグ
- アンドリュー・マコーミック
ラグビーに疎い私にはよく分からないが、夫はキラキラした目でステージを見ている。
南アフリカとニュージーランドの凄い選手だった人らしい。
トークショーの内容は、今日の試合の見所やどちらが勝つと思うかといったもの。
試合に向けて期待が高まる。
トークショーは10分程度で終わり、またモニターでは大分の試合が映し出された。
トイレ
トイレはアリーナ内に3箇所あった。
会場の奥にあるトイレは女性用個室が3つあったが、参加者は男性の方が多いせいか全然混雑しなかった。
スポーツイベントはトイレの行列に悩まされるので、とてもありがたい。
ラグビーの試合は2時間程度なので、試合開始前にここでトイレに行っておけば、スタジアムの行列に巻き込まれずに済むだろう。
いざ、試合開始
16時に会場入りして、2時間以上が経過した。
お腹いっぱい食べて、いろんなお酒をちょこちょこ飲んで、すっかり満足してしまったのだが、本番はこれからだ。
試合開始は19時15分だが、ホスピタリティ会場を18時半には出るようにと言われる。
なお、会場で配られている飲み物はスタジアムに持ち込んでもいいそうだ。
スタジアム持ち込み用のプラスチックカップに飲み物を入れてもらい、いざ出陣!