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しずかみちこ
Gallup認定ストレングスコーチ
ストレングスファインダー(クリフトンストレングス)の専門家として、個人やチームが「強み」を活かして最大の成果を生み出すためのコーチングと研修をしています。

リクルートスタッフィングで経理したり、レアジョブの管理部門立ち上げたり、ブラック企業に入ったり、上司の横領見つけて辞めさせられたり、人の会社2つ作ったりと波乱万丈な職歴の後、独立して今に至ります。

投資と経理スキルでお金をデザインし、ストレングスファインダーで強みを活かしたら、人生が楽しくなりました。

趣味は野球観戦と美味しいものを食べること

収集心・最上志向・戦略性・未来志向・分析思考
ストレングスファインダーのnote
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カスタマーサポートスタッフは全てのお客様のクレーム対応をするべきか

カスタマーサポートと顧客

私が今勤めている会社は、顧客が個人の、いわゆるBtoC企業である。
そして、カスタマーサポートがとても重要だと感じている。
ただ、違う部署の私から見ても、カスタマーサポートのスタッフは精神的な負担の割には、与えられる情報や権限が少ないと感じてもいた。
 

深夜のクレーム

今の会社ではないが、かつて別のBtoC企業でカスタマーサポートをしていたとき、こういうことがあった。

深夜2時に、お客様から問い合わせメールが来ていた。内容は、緊急性のない、一般的な問い合わせだった。
一時間後の3時に、同じ方から「回答はまだか」とプッシュのメールが来ていた。
それから15分ごとに「都合が悪いから無視してるのか」「俺のこと軽く見てるのか」「俺は忙しいんだ。馬鹿にするな。」とメールが来ていた。
その後も延々とメールが来ていたのだが、時を増すごとに、メール内の罵詈雑言が悪化していた。
そして6時に、「お前らがそんな態度とるなら金は払わねえ」と言ってきた。
7時には「もういい。解約してやる。ざまあみろ。」と来ていた。

8時半に私は出社し、大量に届いていたメール全てに目を通した。
9時に、このお客様の解約処理が完了した。
 

顧客対応はどこまですればいいのだろう

上記の場合、お客様ご自身から解約を申し出ていただいたので、一介のカスタマーサポートとしては、淡々と解約手続きをすればよかったのだが、そうではない場合、とても悩んだと思う。

個人的には相手にしたくない。
しかし、私のお客様ではなく、会社のお客様なのだ。

深夜2時にメールの返信ができなかったことを謝るべきなのかどうか。
確かにWEB上のお問い合わせフォームには「メールは24時間受け付けております」と書いてある。そして「返信にはお時間を頂く場合がございます」的な文言は入っていなかった。

そうなると、メールの返信ができなかった不手際を詫び、お客様を馬鹿にしているわけではないことを真心を込めて説明し、お金を払っていただけるように丁重にお願いしなければいけないのか。
そこまでして、このお客様に3000円の商品を買っていただかないといけないのか。
義務感と恐怖心の間で、かなり悶々としただろう。

目次

カスタマーサポートスタッフの心を守るために決めるべきこと

クレームをゼロにするのは難しいが、カスタマーサポートの仕事をしやすくするために、撤退基準を決めておくといい。

2:8の法則

2:8の法則というものがある。

例えば、こういうものだ。
売上の8割は、2割のお客様が生み出している。
仕事の成果の8割は、費やした時間の2割で生み出されている。
交通量の8割は、全体の道路の2割に集中している。

これをカスタマーサポートに置き換えると「全業務の8割は、2割の顧客への個別対応に占められている」と言っても過言ではないだろう。
そして残念なことに、たっぷりと個別対応を必要とする2割の顧客の大多数は、売上の8割を占める2割のお客様とは違うお客様である。

カスタマーサポートのスタッフは、この現象に感覚的に気づいても、どうしていいか分からない。
もやもやした気持ちのまま、対応が必要だが売上につながらない顧客のために、業務の多くを割かれている。
そして、楽しい仕事ならまだやりがいがあるが、精神的に疲弊する仕事に業務の大半を割かれるのは辛い。

撤退基準

カスタマーサポートのスタッフは、会社の方針が、全てのお客様に手厚く接するのか、勇気を持ってお客様を選ぶのか、どちらなのかを知らされていない場合が多いため、自分がどうすればいいか分からないのだ。
ただ、自身が持つ「顧客のためになりたい」という気持ちによって、手探りで仕事をしている。

そしてカスタマーサポートと全く関係のない部署は、自社のスタッフが、売上につながらない顧客のために多くの時間を費やしていて、時には仕事を辞めたくなるほど辛い思いをしていることを直視していなかったりもする。

せめて、「お客様とここまで拗れたら顧客でいてもらう必要はない」といった撤退基準があれば、少しは仕事がやりやすくなる。

自社のスタッフの心を痛めつけてまで、そのお客様に対応するべきなのか、真剣に考えたほうがいい。

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