私の好きなことは子供の頃から変わっていない
私の好きなこと。
電車に乗ること、野球を見ること、美味しいものを食べること。
これらは皆、幼い頃から好きなことだった。
電車は、物心つく前から好きだったと聞いている。
見たことのない色の電車を見ると、あれに乗りたいと泣き叫ぶ2才児だったようだ。
小学校の時、漫画を学校に持ち込むことが禁止されていたが、私は時刻表を持ち込んで、先生たちの間に物議を醸した。
野球は、両親の影響で好きになった。
両親とも大の巨人ファンで、そうなるべく育てられた。
王貞治の引退試合を正座で見たのを覚えている。
「あなたには分からないだろうけれど、この人は偉大な人だから覚えておきなさい」と言われた。
大人になるにつれて、巨人より近鉄のほうが好きになったけれど、野球が好きという思いがベースにあるのは変わりない。
美味しいものを食べることが好きなのも、両親の影響だ。
両親とも料理が上手く、美味しいものを食べることに貪欲だった。
手に入れた材料をどうすれば一番美味しく食べられるか、常に考えさせられた。
雀百まで踊り忘れず、とはこういうことかと自分でも呆れるほど、幼い頃から趣味が変わっていない。
一方で、芸術的な趣味を持っている人に憧れていた。
歌が上手い、楽器が弾ける、絵がうまい、ダンスができる…等々。
自分を表現する手段を持つ人を羨ましく思っていた。
でも、ブログを始めて気がついた。
私は、文章を書くのがとても好きだ。
毎日ブログを更新しても「書くことがない」と思ったことは一度もない。
長い文章を書くことも全く苦にならない。
自分の感情を表す言葉を選ぶことも、とても楽しい。
私が探していた、自分を表現する手段は、文章だったのだ。
ふと、思い出したことがあった。
子供の頃、夏休みに、毎日絵日記を描くという宿題が出されたことがある。
それを聞いて、面倒だなあ、嫌だなあ、と思ったことを覚えている。
しかし実際に書いてみると、楽しかった。
家から一歩も出ない日でさえ、書くことはいろいろあった。
結局、毎日欠かさず楽しく書き続けた。
我ながら、読み飽きることのない良い日記が書けたと満足した。
そして、先生に「毎日笑い転げているしづかさんが目に浮かびます。とても楽しく読みました。」と感想をもらい、ますます得意になった。
たぶんこれが、複数の第三者が読むことを意識しつつ、自由に文章を書いた初めての経験だと思う。
学校からお題を渡されて書く作文がとても苦手で、文章を書くことが好きではないと思っていたが、自由に書くのは楽しかったのだ。
すっかり忘れていた。
文章を書くことも、私が子供の頃から好きなことだったのに、今まで全然気が付かなかった。
私が子供の頃に好きだったことを、他にももっと思い出すことができたら、人生がもっと楽しくなるかもしれない。
そんなことを思った。