【雑念】浅草の怪しい免税店とマスクの話
新型コロナの影響で引きこもり生活となったら、思考する時間が増えて、どうでもいいことを考えるようになった。
考えているのはくだらないことでも、その中から自分の進みたい道が見えてきたりするので、悪くない。
そんな取り留めのないことを書き残すのが、この【雑念】シリーズである。
今回は「浅草にある怪しい免税店が売るマスク」について、考えてみた。
怪しい免税店
安いツアーで中国や韓国や香港に行くと、空港とホテルの間の送迎で謎の免税店に連れていかれる。
この謎の免税店はさほど広くなく、客は同じツアーのメンバーだけ。
その国に到着してすぐに連行されるので、商品が高いか安いかはよくわからない。
買わないと外に出られないような、独特の圧迫感がある。
(なお、私の経験上では、何も買わなくても問題はなかった)
この免税店は、ツアー会社と提携していて、ツアー客を連れてきてもらう代わりに紹介料を支払っている。
ツアー会社が、往復の飛行機代+宿代よりもかなり安い値段で手配できるのは、この紹介料があるからだ。
この怪しい免税店は、日本にもある。
東京でいうと、浅草に多い。
日本にある怪しい免税店の経営者はおそらく中国人だ。
店員さんも中国人。
連れてこられる客も、中国からのツアー客ばかりだ。
店の目立つところに、熱さまシートや休眠快足など中国人の間で有名な日本土産が置いてある。
奥に入ると、私の知らないシャンプーやリンスが「日本で大人気!」というPOPとともに置いてある。
その隣には折り畳み傘が置いてある、あまりにも雑多な品揃えのお店である。
この怪しい免税店は、今回のコロナ騒動で中国人観光客が日本に来れなくなると同時に休業に入った。
外出自粛要請が出るより何日も前から、あっさりと休業に入り、シャッターを下ろした。
怪しい免税店、マスク屋になる
休業に入った怪しい免税店のシャッターが開いていることに気が付いたのは数日前だ。
あちらもこちらもオープンしている。
店の前にワゴンがあり、マスクが積んである。
ワゴンの隣にはおばちゃんが立っていて、「マスクあるよ!」と声を掛ける。
ちょうど中国から大量のマスクが輸入されたというニュースが入った頃である。
怪しい免税店の店主はネットワークを駆使してマスクを手に入れ、マスク屋として復活したのだ!
とっとと休業に入り、店を閉めている間にマスクの手配をし、マスクが輸入されると同時に開店する。
なんという動きなのか。
さすがの商売人ぶりだと恐れ入った。
値段はどうなる
マスク屋として再開直後のマスクの値段は、50枚入り1箱3500円が相場だった。
先日、SHARPが国産マスク50枚入り2980円(別途送料660円)を売り出したのが影響しているかわからないが、今日見たら、3200円まで値下げする店が出ていた。
THE商売人である彼らが、どういった値段設定でマスクを売りさばいていくのか、今とても興味を持っている。