日本随一のスラム街で私の普通は普通ではないと知る。西成・あいりん(釜ヶ崎)


未知の街、西成・釜ヶ崎

かつて大阪に3年ほど住んでいたが、「絶対に行ってはいけないよ」と言われていた街がある。
西成区釜ヶ崎。通称あいりん地区だ。

当時は営業の仕事をしていたが、「一人で車に乗っているときにこの地区を通るときは、赤信号でも止まるな」とまで言われていた。
さすがに信号無視はしなかったが、この地区に入るときは車のロックを確認したものだ。

それから20年ほど経ったある日、ブログ仲間の一人が西成で飲んだと書いていた。
20年前よりも随分と治安が良くなったという話は聞いているが、実際はどうなのだろう。
とても興味がある旨を仲間に伝えたところ、「大阪に来る機会があれば案内しますよ」と返事をもらった。

そして、ついにその機会が訪れたのだった。

いざ、出陣

待ち合わせは新今宮駅。
ブログ仲間の提案で、もう一人、別のブログ仲間にもお供をお願いした。
男性2名のお供がなぜ必要かを理解したのは、もう少し後になってからだった。

騎士2人

あいりん労働公共職業安定所

公共職業安定所が「ハローワーク」と名乗るようになり、建物の看板も軒並みハローワークに掛け替えられたが、今でも公共職業安定所の表記を崩さないところがある。
それが、あいりん公共職業安定所だ。

公共の施設にしては朝が早く、朝5時から営業。
日雇い労働者にその日の仕事を紹介している。
高度経済成長時には仕事が多く活気があったようだが、今は仕事を得られない労働者も多いらしい。

仕事を得ることができなかった労働者は、その辺に寝転がるか、街を歩く。

1970年竣工の年季の入った建物

物価の安さ

この街は、物価の安さで知られている。

自動販売機

この街では120円もする高級なジュースを探すのは難しい。
一般的な価格は50円〜60円。
最安は30円だった。

見慣れた銘柄だと80円〜100円。
見たことないジュースだとそれ以下、という相場のようだ。

品揃えは豊富

私が見た中では30円が最安

一番高いのは、あめゆ

ホテル

日本随一のスラム街とも呼ばれるこの街は、日本随一のドヤ街でもある。
ドヤ(簡易宿泊所)は、1000円いかないくらいが相場。
最安は500円。
エアコンが付いてる高級(!)なところだと1000円を超えるようだ。

安さを目当てにバックパッカーが増えているという話も聞く。
確かに海外からと思われる旅行客を何人も見た。

一般的な価格帯

高級ホテル

最安はここ

飲食店

飲食店の安さも特筆すべきものだった。
今回3軒ハシゴしたが、どの店でも1人1000円を超えなかった。

飲食店については、下記参照。

1軒目
2軒目

街の雰囲気

街の雰囲気は、確かに20年前よりは温和になっていると感じたが、世の中一般的な温和にはまだまだ遠いと言えるだろう。
日々の生活の中でたまに見るような人たち…朝から道路に座り込んでカップ酒を飲んでいるような人や、ダンボールハウスに暮らしているような人…が、たくさんいる。
たくさん、というか、すれ違う人全てがそういう雰囲気を纏っているように感じられる。

中には陽気に話しかけて来る人もいる。
中にはじっとこちらを睨みつける人もいる。
街のあちこちで視線を感じたし、すれ違う人とは必ず目があった。
私はいかにも物見遊山なよそ者だったのだろう。

多くの場合、標語はむなしい

 

建物は全般的に古い。

建物からは築年数の古さとメンテナンスされていない汚れを感じる

アーケード街。週末でもシャッターが降りている

 

スラム街といえば、落書きが多いイメージがある。
西成も同じだ。

切実なお願い

なぜ野武士

 

福祉施設と思われる建物も、ちらほら見られる。

フランシスコ会の神父により営まれるボランティア施設

散髪してもらえるようだ。ラーメンも食べられるようだ

 

理由はよくわからないのだが、入居者以外の立ち入りを禁止する集合住宅が多く見られた。
理由はわからないが、分からないことは幸せなのかもしれないとも少し思った。

お友達を呼ぶのはNG

女子供のいない街

街を歩いていて気が付いたことがある。
子供が一人もいないのだ。
週末なのに、全く子供の声がしない。

そして、女性の一人歩きも見かけない。
圧倒的に男性ばかりの街だった。
しかも、その男性は、朝からカップ酒を飲んでいる人やホームレスの人たちがほとんどだった。

私の住む街でも、カップ酒を飲んでいる人やホームレスを見かけるが、圧倒的に少数だ。
今回、カップ酒やホームレスが多数派の街に行って初めて、自分が住む世界が当たり前ではないことと、自分の視野がいかに狭いかということに気付かされた。
 

冒頭に書いた、男性二人のお供がなぜ必要なのかなのだが、それはトイレの関係だ。
2人で行動していた場合、一人がトイレに行くと、もう一人は一人で待つこととなる。
この街には、女性が一人で街中にぼんやり立っていてはいけない雰囲気がある。
私の騎士2人は分かっているのか、トイレに行く時もお互い交互に行って、私が一人にならないように気遣ってくれた。

まだ外が明るい時間でもこの気遣いがありがたかった。
全く怖い思いをせずに済んだのは、騎士2人がいたからに違いない。
ざっと表面的に歩いただけでも興味深さを感じる街ではあるが、女性の一人歩きはオススメしない。

でも、もしも機会があったら行ってみてほしい。
自分の普通が普通ではないと知ることや自分にとっての当たり前をぶち壊されることで、気付くことがあるに違いない。

騎士紹介

お二人のおかげで、楽しい時間を過ごすことができました!
案内役の太郎さん、サポートしてくれたなみのりさん、どうもありがとうございました!!

太郎さん

ボクシング奮闘記に書かれているボクサーの情熱や挫折やプライドは、ボクシングが好きな人も、何が楽しくて殴りあうのかと思っている人も感じることが多いと思う。

なみのりこうぼうさん

日常を淡々と綴る語り口が読ませるなみのりさん。
このペットロス記事は胸を打つ。

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