働くこと

採用面接で私が必ずする一つの質問

2017/03/16

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とある質問に出会う

面接で受けた面白い質問

7年前に転職活動をしていた時の話。

とある会社の採用面接で、「年収は最低いくら欲しいですか?」と聞かれた。
当時在職中の会社でもらっていた年収より80万円低い金額を答えた。
すると、マイナス80万円の理由を聞かれた。

「今と同じ1000人超の規模で親会社・自社とも非上場の会社なら、ベストパフォーマンスを発揮できるので今と同じ金額を言います。しかし御社は親会社が上場会社なので、私には足りない部分があります。その勉強代です。」
そう答えたら、面接官は
「そうやって理由をつけて自分の市場価値を語れる人はなかなかいないわよ。」
と言って、からからと笑った。

「この質問をすると、だいたいは現状より20~30万高い金額を言うの。でも、その30万円の理由を聞いても答えられる人はいないのよ」

 

自分でも質問してみた

自分が面接官をするようになって、この質問を私もしてみた。
確かに多くの人が、それまでと同じか、少し高い金額を言う。
そして、その金額にした理由を聞くと口ごもってしまう。
「なんとなく…こんなもんかなと思いまして…」

その中で、こう答えた人がいた。
「住宅ローンと子供の教育費があるので、この金額がないと生活が成り立たないのです」
なるほど家計を把握しているのか。
経理をするということは、会社のお金を把握することだ。
実際のやりくりは奥様がしていたとしても、一番身近な家庭のお金に、ちゃんと興味を持っているのはポイントが高い。

お金にまつわる質問は、いろいろなことを浮かび上がらせて、かなり興味深いことを知った。

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この質問で分かること

この質問をする意味

私自身がこの質問を受けた時は、自分の仕事の価値について深く考えていた訳ではなかった。
ただ、当時在職中の会社が人材派遣会社だったため、仕事に値段をつけて説明できることが当たり前(というかそれが仕事)の環境で、自然と意識せざるを得なかっただけなのだ。

しかし実際のところ、人件費は会社を運営するにあたり、かなりインパクトの大きい費目だ。
しかも一度決めたら、下げることが難しいので、相当慎重にならざるをえない。
経理としてある程度経験を重ねているのなら、そこを「なんとなく」で片付けられては困る。

 

この質問で知りたいこと

この質問に正解はない。
大まかであっても料金テーブルがある人材派遣とは違って、正社員の年収は会社の規模と体質で大きな差が出るため、その会社における適正な自分の年収を、社外の人が測るのは不可能だ。
自分の動きが売上に直結する営業や、自分が生み出した価値が売上に直結する企画や制作職ならまだ取っ掛かりはあるかもしれないが、管理系の職種において自分の価値を測るのは難しいだろう。

それでもこの質問をする。
答えの内容はなんでもいい。
ただ、自分の価値と向き合ったことがあるかを知りたいのだ。
「自分がこれだけの価値を会社にもたらすことができる」でもいい、「家庭内で自分の価値を発揮するために必要な金額」でもいい。
自分の価値を金額に換算すること、それをきちんと言語化できること、そして、そこまで自分に向き合ったことがあるか、を知りたいのだ。

お金に関わる話は難しい。
自分の価値を、感情を混えずに客観的に把握することも難しい。

だからこそ、そこを意識している人は、他と違う「おっ!」と思わせるものを持つ。
年収の理由を聞くことは、そこを一気に露呈させる、面白い質問なのだ。

 

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