自分のためにお金を使えない理由〜ビリーフから解放されるということ
自分のためにお金を使うことが苦手だった
子供の頃からずっと自分のためにお金を使うことが苦手だった。
小腹がすいた時のおやつも、突然雨に降られたときのビニール傘も、罪悪感があって買えなかった。
本格的にお腹が空いたときのご飯も、もったいない気がして店に入るのを躊躇した。
友達とご飯を食べに行っても、一番安いメニュー以外注文できなかった。
更にさかのぼると、小学校の部活動で必要な道具を買って欲しいと親に言えなかった。
学校で使う教材でさえもそうだった。
子供の頃から自然とそういう思考をしていた。
我慢をしている感覚はなかったが、楽しいことではなかった。
ただ大人になって、自分でお金を稼げるようになってからも、この状態から抜け出せないのが歯がゆかった。
財布の中に使う予定のない千円札が入っていても、雨を避けるための傘を買うことができない自分に苛立ちを感じていた。
「ビリーフ」という言葉に出会う
ビリーフとは何か
ある日、「ビリーフ」という言葉を目にした。
ビリーフとは思い込み・信じ込みのことを指すらしい。
そして、多くの人間が「自分にはそれをする価値がない」といった強い自己否定のビリーフを抱えて生きているらしい。
自己否定のビリーフによって自分自身をマイナスの存在と認識しているが故に、「どうせ私なんて」といったネガティブな感情や行動を無意識に取ってしまい、生きづらさを感じる状態になるそうだ。
私の持つビリーフ
確かに自分のビリーフについて、心当たりがあった。
子供の頃から、母親に「産まなければ良かった」と思われたくない、という思いがあった。
いい子でいるために必死だった。
その中の「子供ってこんなにお金がかかるんだと思われたくない」という思いが、親にも自分にも欲しい物をねだれない状態に繋がっていると思い当たった。
ビリーフと向き合う
もう少しビリーフについて詳しく知りたいと思った。
そこで、自分自身もビリーフに囚われ燃え尽きた経験があるという心理カウンセラーの大塚彩子さんのセミナーに参加した。
セミナーの場で起きたこと
そこで思いがけない経験をした。
それは講座の終盤でのワークだった。
まず、自分でダメだと思っている自分の悪い点を書く。
それを4人グループにで発表する。
ひとつ発表したら、残りの3人が「◯◯さん、それでいいんだよ」と声を掛ける。
例えば、私が「私は、やるべきことがあっても眠いと寝てしまう」と言う。
そうすると、他の3人が「しずかさん、それでいいんだよ。」と言う。
とてもシンプルなワークだが、「それでいいんだよ」と声を掛けてもらうと、照れくさいようなほっとしたような温かいものが心に広がった。
それからの変化
そのセミナーとワークでは、心が温かくなる以外に何か変化を感じたわけではなかったが、その日以来、私は変わった。
「疲れたなあ。甘いもの食べたいなあ。駅前の大判焼屋で大判焼買おう!」
こういうことが何の気負いもなく、自然にできるようになった。
それまでは130円の大判焼を買うのでさえ、「一週間頑張ったし、財布の中にお金もあるし、来週は飲みに行く予定もないし」と必死に自分に言い聞かせないといけなかったのに、「欲しい!」という欲求に従えるようになったのだ。
ビリーフからの解放
私は学生の頃、心理学を専攻しており、卒業論文が、親子関係と子供の成長についてだった。
その研究のために、多くの親子関係と自分の親子関係を徹底的に掘り下げていくなかで、自分のビリーフにたどり着いた。
たどり着くまでの過程は内臓が口から全部出て行くように辛かった。
そして、たどり着いたその日から3日間は寝ても覚めても涙を流し続けたほどだった。
そこまでの思いをしてビリーフにたどり着いたのに、そのビリーフから解放されることを自分に許していなかった。
今思うと、なんともったいない。。。
でもセミナーのワークで自分を許すことを知ってから、毎日が楽しくなった。
無意識のうちに、相当自分を押さえつけていたようだ。
ちなみに、自分の欲望に従って買い物ができるようになってお金が足りなくなるかといったら、全くそうではなかった。
自分の欲望に従って不要なものは不要であると決断できるようになったので無駄な買い物が無くなり、以前よりも金銭面でも余裕が持てるようになった。
自分の心の声に従うことで、生活がシンプルになり、迷いが減り、生きていくのがとても楽になった。
心を学ぶには時間と覚悟が必要になるけれど、心の底から幸せになるには心の声に従うことが大切だから、自分自身に徹底的に向き合う価値は必ずあると大きな声で叫びたい。
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