子供のいない我が家にも毎年サンタクロースがやってくる理由
我が家は子供のいない夫婦二人暮らしだが、サンタがちゃんとやってくる。
枕元にプレゼントを置いていってくれるのだ。
サンタが来始めたきっかけ
夫は、クリスマスイブの日に、枕元に靴下を置いて寝る人だった。
そして翌朝、空っぽの靴下を前にして「サンタさんが来なかったー!」と言って泣き真似をしていた。
結婚前から毎年同じ小芝居を見せられることに飽きた私は、ある年、いたずらをすることにした。
クリスマスイブの夜、夫が寝た後に、靴下の中に夫が応援しているプロ野球選手のカードを入れておいたのだ。
翌朝、いつもと同じ小芝居を始めた夫は、靴下を持ち上げた瞬間に異変に気付き、驚きのあまり固まってしまった。
アドリブに弱いことを露呈した夫の横で、私も小芝居をした。
その年は、私も枕元に靴下を置いて寝たのだ。
そして「サンタさんが来なかったー!」と夫のしていた小芝居をし返した。
その翌年から、夫婦それぞれのところに、サンタが来るようになった。
プレゼントについて
もともと、クリスマスに夫婦間でプレゼントを渡す習慣はなかった。
お互いの誕生日には贈り物をするが、二人で一緒に買い物に行って、欲しいものを買いあうスタイルだ。
このサンタさんの贈り物だけが、相手のことを考えてプレゼントを選ぶ機会なので、何にしようか考えることも、もらったプレゼントを開けることも楽しい。
だいたい予算は1000円前後と、不文律ながら決まっているので、その予算内で知恵をしぼるのも楽しい。
今年のサンタからの贈り物
今年も、枕元に紙袋が置いてあった。
ワクワクして開けると…、中身はカレンダーだった!
私が応援している元プロ野球選手の写真が使われたカレンダーだった。
ちなみに、夫へのサンタさんからのプレゼントは、同じ元プロ野球選手の昇格祝いストラップだった。
夫婦で応援しているこの元プロ野球選手は、このオフ、打撃コーチ補佐から打撃コーチへ昇格を果たしたのだ。
現役時代、打撃が優れた選手とは言い難い成績だったので(二軍では抜群の成績なのだが)、打撃コーチ補佐へ就任した時も散々叩かれた。
そんな中、2016シーズンは打撃が強いチームを作るという結果を出し、打撃コーチへ昇格したことは、我が家のトップニュースだったのだ。
夫婦それぞれに迎祐一郎グッズをくれるとは、サンタも熱い迎さん推しだとは思わなかった!
サンタクロースからの本当のプレゼント
サンタにもらったカレンダーをじっくり見る。
夫と私が出会う前の古い写真もある。
二人で一緒に見に行った試合の写真もある。
二人で一緒に見に行ったキャンプの時の写真もある。
蘇る思い出が、心を温かくしてくれた。
12月25日の朝。
プレゼントをもらった人もいるだろう。
プレゼントをあげた人もいるだろう。
サンタさんが来たとはしゃぐ子供達を笑顔で見ている人もいるだろう。
自分が子供の頃を思い出している人もいるだろう。
世界のあちこちで、サンタクロースのことを思って、心が温かくなっている人がたくさんいるに違いない。
このほかほかした心が、サンタクロースからの贈り物なのだ。
12月25日の朝を笑顔で迎える人がこの世にいるならば、サンタクロースはこの世に絶対にいるに違いない。