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心のこと

致死量ドーリス〜華原朋美はなぜ今も揺らいでいるのか

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前編。小室哲哉と華原朋美のすれ違い。

華原朋美はなぜ不安定なのか

華原朋美を語るとき、精神的な不安定さを持つ人というイメージがどうしても抜けない。
たかが男と別れたことを、どうしてこう10年以上引きずっているのか。

昨日の記事に書いたようなことを思い、その謎が解けた気がする。
ヒントは『致死量ドーリス』という漫画にあった。

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致死量ドーリス

1998年に出版された、楠本まきの繊細な絵の魅力が十二分に発揮されている、この漫画。
ストーリーは、痛々しい。

主人公は、折れてしまいそうに細く、美しい大学院生、蜜。
自分はいったい何者だろうかと思い悩んでいたときに、とある画家と出会う。
画家は、蜜にドーリス(=理想の少女)を見出す。蜜は、ドーリスを完璧に演じる。
しかし、いくら完璧に演じたところで、画家が手に入るわけではない(画家には既に妻がいる)。
不安になった蜜は、違う男のドーリスになろうとする。
しかし、その男も自分の思い通りに動くわけではない。
蜜はどんどん精神的に不安定になり、ついに…

理想の少女

ドーリスになること

華原朋美は、小室哲哉のドーリスだった。
言われた通りに名前を変え、言われた通りの服を着て、言われた通りに引っ越して、言われた通りに歌を歌う。
そこに、華原朋美の意思はどれほどあったのだろうか。

当時、華原朋美は「I’m Proudの歌詞の中のイチゴという部分は、もともとリンゴだったのを、イチゴがいいと言って変えてもらったんです」と嬉しそうに話していた。
そして、つい最近、小室哲哉が何かのインタビューで同じことを言っていた。

歌手の希望で歌詞を変えるのは、よく聞く話だ。
それなのに、この「イチゴ」の話を20年経っても小室哲哉が忘れていないとは、よっぽど普段の生活の中では、華原朋美が自分の意見を通す機会がほとんどなかったのだろうか。

 

完璧なドーリスの裏側

不幸なことに、小室哲哉のドーリスを完璧に演じれば演じるほど、華原朋美の人気は高まっていった。
絶大な人気、莫大なお金、今をときめく恋人。
華原朋美は全てを手に入れているかのように見えた。

しかし、だんだんと彼女のワガママぶりが漏れ聞こえるようになる。
当時は、天狗になってるのかな、としか思わなかったが、今ではこう思う。
華原朋美は、小室哲哉のドーリスになるために、自分自身を殺していたのではないか。
その殺された自分自身が、自らの存在を主張するために、傍若無人なワガママになって噴出していたのではないか。

 

ドーリスの限界

小室哲哉が「LOVE BRACE」を製作したことでドーリスに対する思いを満足させたのが先か、華原朋美がドーリスを演じること、自分自身を殺し続けることに辛くなったのが先かは分からない。
ただ、二人の間がしっくりと来なくなっていったのは確かだろう。

華原朋美の奇行が報道されるようになる。
ある程度のワガママはドーリスの構成要素の一つだろうが、度を過ぎたワガママはドーリスには求められていない。
離れていく小室哲哉。不安定になる華原朋美。

そして小室哲哉は、ドーリスを徹底的に叩き壊すアルバム「nine cubes」を華原朋美に投げつけ、去っていった。

華原朋美は、小室哲哉のドーリスになろうと、自分を捨てて、自分の代わりに小室哲哉を心に据えた。
小室哲哉が去ったことは、心を失うことと同じだった。
心を失った華原朋美は、自殺を図る。
それは未遂に終わったが、命は体に残っても、心は空っぽのままだった。

 

自分の心を殺した成功では幸せになれない

華原朋美の不安定さの理由

絶頂期の華原朋美はすべてを手に入れていたかのように見えた。
実際、望めば何でも手に入っただろう。
ただ、自分の心だけが、自分の手元になかった。

彼女にとって不幸なのは、自分の心を殺した結果、完璧な成功を手にしたことだ。
小室哲哉が去った後の長いリハビリ期間は、自分の心を取り戻すための時間であるが、心を取り戻したとしても、あのような成功を手にすることはないだろう。
そもそも時代が変わって、今は歌番組さえほとんどないのだ。

しかし、自分の心があるから成功できないという思い込みがあるとしたら。
自分の心を殺してドーリスを演じないと成功できないという思いが残っているとしたら。
「だって事実だもん。実際にドーリスでいたときは、私が一番成功したときなんだもん…」
自分の心を取り戻したい気持ちと、成功のためには自分の心を殺さなければいけないという気持ち。
この2つの気持ちの間で揺らいでいることが、いまだに精神的な不安定さが残る理由かもしれない。

 

むかしむかしあるところに

自分の心が手元になければ、どれだけのものを持っていても、不安定でありつづけ幸せになれない。
20歳の華原朋美がこのことを知らなくても、誰も責められないだろう。
もし知っていたとしても、成功が約束されているチャンスが目の前に現れた時、手を伸ばさずにいられる人が、どれだけいるだろうか。

昔むかし、あるところに、魔女がいました。
魔女は言いました。
「あなたの心を差し出せば、引き換えに、あなたの欲しいものを何でもあげましょう」

こんな話の童話を見たことがあるような気がする。
相手が魔女や悪魔なら、警戒もするだろう。
でも、相手が信頼できる才能ある人間だったら、どうなるか。

華原朋美が、物語の中のプリンセスに見えてきた。

前編。小室哲哉と華原朋美のすれ違い。

 
小室哲哉が華原朋美の魅力をこれでもかと潰したと言われているアルバム。
ジャケットの写真がとてもかわいいのが、とても悲しい。

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