自分の人生とは? 「皆と一緒」が息苦しい羊の話

ストレングスファインダーとは何か。なぜ強みに着目するのか。


ストレングスファインダーとは

開発の経緯

「ストレングスファインダー」とは、自分の強みを発見するためのテストの名称である。
このテストは、世論調査や人材コンサルティングを手掛ける米国法人Gallup社が開発したものだ。

開発のスタートは、Gallup社が行ったとある調査だった。
「成果を出している人に共通する思考と行動のパターンはあるのか」を調べるために、200万人近い人を対象に自由回答式のアンケートを行ったのだ。
その結果、成果を出している優秀な人は共通のパターンを持つことが分かった。
そのパターンを分類し、34の資質として整理した。

整理して分かったのは、成果を出しているか否かに関わらず、全ての人がその資質を持ち合わせていることだった。
成果を出せるか出せないかの違いは、自分が持つ資質を日々使っているかどうかの差だったのだ。

そこで、その成功の元となる34の資質のうち、自分がどの資質を持っているかを知るために作られたのが、ストレングスファインダーというテストである。

資質とは何か

ストレングスファインダーで分かる34の資質は、いい資質と悪い資質に分けられるものではない。
34の資質全てが、成果を出すために必要な資質なのだ。

1人で全てをパーフェクトに持つ必要はない。それは不可能である。

そして34の資質の順番が同じ人はほぼいない。それぞれの強弱まで同じな人は1人もいないだろう。
上位5つが同じ人ですら、めったに出会えるものではない。
人が持つ資質は全員違うものなのだ。
誰かと一緒である必要はなく、誰かと一緒を目指す必要もない。

そして、資質は持っているだけで成果が生まれるものではなく、日々使用し、磨くことが必要だ。

成果を出すためには強みを伸ばす

「成果を出すには、自分の持っている資質を活かすこと」というのがストレングスファインダー だ。
しかし「弱みを克服することも必要なのでは?」と不安にもなるだろう。

この点についても、調査が行われている。

ネブラスカ大学の調査

ネブラスカ大学で1000人以上の学生を対象に速読の効果的な教授法について調査が行われた。
速読が苦手な生徒と得意な生徒、それぞれに優秀な教師がついて教えて結果を比較したところ、興味深いことがわかった。

速読が苦手な生徒は、トレーニングの結果、約1.7倍のスピードで読むことができるようになった。
一方、速読が得意な生徒は、約8.2倍ものスピードで読むことができるようになったのだ。

要するに、自分がもともと不得手とする分野では、優秀な教え手の元でトレーニングを受けても成果はさほど伸びない。
しかし、自分が得意な分野については、トレーニングをすれば目覚ましい成果が上げられるようになるのである。

スポーツ分野では

下記の問いについて、自分だったらどうするかを考えてみて欲しい。

あなたは高校の教員です。
高校生の時は陸上部で短距離走をしており、インターハイ出場経験もあります。
この4月から新しく赴任する高校で陸上部を新設することになり、何人かの生徒を勧誘しようと考えています。
全生徒の100m走の記録を手に入れました。
誰に声を掛けますか?

もう一つ、続きの質問についても考えてみて欲しい。

陸上部の練習で5km走をしたところ、最初から最後まで同じペースで、息もたいして上がらず、淡々と走り抜いた生徒がいました。
この生徒の100m走の記録はパッとしたものではありません。
このまま短距離走の練習をさせますか?長距離走に転向させますか?

1つめの問いについて。
まずは100mを早く走る生徒に声を掛けるのではないだろうか。
早く走る生徒は、更に早く走ることに興味を持つ可能性も高く、陸上部に興味を持ってもらえるかもしれない。

2つめの問いについて。
この生徒には長距離走への転向を打診したくならないだろうか。
既にある素質を活かした競技に集中させた方が本人のためと思うのではないだろうか。

このように、スポーツの分野では、自然とその人が持つ長所を伸ばす方向に思考が働きやすい。
本人の興味関心の高い分野に取り組ませ、その人が持つ資質を活かせる方向にと考えが向く。
 

学問の分野では

一方、学問の分野を考えてみる。

英語が得意で数学が苦手な生徒がいるとする。
1教科だけ塾に通うとしたら、英語と数学のどちらの講座を勧めるだろう。
数学でも人並みの点数が取れるようにと、数学の講座に通わせようとするのではないだろうか。

学問に関しては、全てにおいて最低でも平均には達していることが、成果を出すために必要だと考えている人が多い。
しかし、それは本当だろうか?

ストレングスファインダーは、この問いに対して明確に「弱みを克服するよりも、今ある強みに磨きをかけて才能を伸ばす方が成果につながる」と明言している。

なぜ強みを伸ばすといいのか

自分にとって下位の資質は、上位の資質によって代用できる。
つまり、自分の上位の資質が研ぎ澄まされていればいるほど、下位の資質も高いレベルで代用することができるようになる。

また、自分にとって下位の資質は、他の人に補ってもらうことができる。
自分の上位の資質が高いレベルにあればあるほど、その上位資質を必要とする人が現れるため、他の人と協同できる可能性が高まる。

自分にとって下位の資質を磨いて平均点に押し上げようとしても、たいして成果は上がらない。
ところが同じ時間を上位の資質を磨くのに使うと、はるかに高みに登るのだ。

全てを一人で完結するならば、克服しなければいけない弱みもあるかもしれないが、この世に生きている限り、誰とも交わらずに一人で生きていく方が難しい。
誰かと共に生きるなら、下位の資質の克服に時間を費やすよりも、上位の資質を磨いた方が高い成果を出せるようになる。

ストレングスファインダーのテストは、このことを教えてくれるのである。

弱みにどう対応するか

成果を出すために必要な34の資質を1人で全て持つのは不可能だ。
持っていない資質には、どう対応すればいいのだろうか。

代用する

自分の上位資質を上手に利用することで、下位の資質の代用ができる。

自分が苦手だったり興味が持てない部分の一部を、上位に出てきた資質と組み合わせることで、同じ結果をもたらすことができるようになる。

例えば、競争性が低く共感性が高い人がコンテストに作品を出品する場合、「競争に勝てる作品」を作ろうとしても難しいが、「人の心をうつ作品」を目指すと作り上げることができる。

私の例

補い合う

人によって上位に持つ資質は違う。
つまり、自分が上位に持たない資質は、他の誰かが持っている。
自分が持たない資質を持つ人と協力し合うことで、自分にない視点や行動を手に入れることができるのだ。

自分が見るのもイヤな仕事を、嬉々としてやり遂げる人がこの世にいるのだ。
逆に自分がやりたくてたまらないことが、他の人にとってはうんざりするものなのだ。

そこを補い合うことで生まれる相乗効果ははかり知れない。

ストレングスファインダーを受けるには

ストレングスファインダーのテストは、この本を買うことで受けることができる。
本には、1冊につき1回だけテストを受けられるアクセスコードが付いている。
1冊につき1回だけなので、中古本を買わないように注意!

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