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しずかみちこ
Gallup認定ストレングスコーチ
ストレングスファインダー(クリフトンストレングス)の専門家として、個人やチームが「強み」を活かして最大の成果を生み出すためのコーチングと研修をしています。

リクルートスタッフィングで経理したり、レアジョブの管理部門立ち上げたり、ブラック企業に入ったり、上司の横領見つけて辞めさせられたり、人の会社2つ作ったりと波乱万丈な職歴の後、独立して今に至ります。

投資と経理スキルでお金をデザインし、ストレングスファインダーで強みを活かしたら、人生が楽しくなりました。

趣味は野球観戦と美味しいものを食べること

収集心・最上志向・戦略性・未来志向・分析思考
ストレングスファインダーのnote

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スポーツでもビジネスでもトップアスリートで居続けるために必要な「振り返り」について

トップアスリート

私が通っているジムは、よくあるチェーンとは違う、小さいジムだ。
常にトレーナーが隣に付いてくれて、その日の私の状態を見ながら、何をすべきかメニューを組み立ててくれる。
トレーニングしながら会話もするが、普段違う分野で仕事をしている人の話なので面白い。

先日、特に興味深い話を聞くことができた。

アスリートは体を鍛えることである程度強くなるけれど、考えることをしないとトップアスリートにはなれないのだそうだ。
体を鍛えて技を磨けば目の前の一回の試合に勝てる可能性はあるが、長い間試合に勝ち続け、一線に居続けるためには、考えることが必要らしい。


目次

あるベテラン選手と専属トレーナーの会話

トレーナーから考えることの重要さを聞いたときに、真っ先に思い出した事がある。
同じジムに通う一流選手のことだ。
野球やサッカーといったメジャーな競技ではないため彼を知る人は多くないかもしれないが、その道30年以上のベテラン選手だ。
この競技における歴代最高記録をいくつも持っていて、オリンピックにも複数回出場している。
この競技を知るものにとっては神様クラスの選手である。

この選手と同じ時間帯になったことがある。
私の隣にその選手と専属トレーナーがいたのだが、耳に入ってきた会話に驚かされた。

会話の内容は、2日前にあった試合のことだった。
とても残念そうな口調で試合を振り返っている。

私は、その振り返りの緻密さに驚いた。

自分自身のコンディション

選手は言った。
「重心が少しずれているかもしれない。身体が思った方向に動かず、少し流れる感覚がある」

マットの上でいくつかのポーズを試し、身体の重心を確認していた。
専属トレーナーがほんの僅かなぶれている部分を指摘する。
数mmのズレが命取りになると言わんばかりに、バランスを細かく確認していた。

勝てなかった原因を探る

体の状態を一通り見終わると、トレーナーと共に試合を言葉で再現し始めた。
試合開始の瞬間から、終了の時までを振り返る。
ポイントとなった場面については特に綿密に描写する。
隣にいる私にも情景が思い浮かぶような緻密さだ。

トレーナーは話を止め、選手に聞いた。
「相手が迫ってきたこの場面で、どうしてあなたは一歩踏み出さなかった?」

選手は答えた。
「もう体力に限界が来ていて、踏み出しても互角に争えるか躊躇ってしまった。
その瞬間に相手に詰め寄られ、どうすることもできなくなってしまった」

トレーナーは頷いた。
「なるほど、体力が足りなかったことが原因なんだね」

私はここで、次は体力をつけるトレーニングに移るのだと思った。
しかし、話は続いた。

トレーナーは言った。「ではどうして体力が持たなかったのだろう?」
そして、その日の試合について、スタートから一つ一つプレーを確認し、無駄な体力を使った瞬間を洗い出していった。

一つ一つの場面に置いて、次に何が起きると考えたのか。
なぜその予測をしたのか。
それに対してどういう対応策を考えたのか。
対応策は理想通りに実行できたのか。
なぜ実行できたのか、もしくは、なぜ実行できなかったのか。
その選手は、試合の全ての瞬間について、自分の考えたことを語り抜いた。

この選手は50代だ。
30年以上活躍している選手だ。
トレーニングで体力をつけるフェーズは、とっくの昔に過ぎているのだろう。
今ある体力を必要なところに全て注ぎ込むことが重要なのだ。

たとえわずかな無駄な動きであっても、積み重なると命取りになる。

その無駄を探すために、試合開始直後から全てのプレーを振り返り、ほんの小さな余計な足の踏み込み、腰が引けたところなどを全て確認していた。(なお、一試合数分の短時間で勝負が決まる競技である)

次の試合に向けて

全ての確認が終わると、トレーナーは言った。
「今回の相手はSさんだったけど、もしYさんだったらどうだろう?」

選手は答えた。
「YさんはSさんよりも持久力があるタイプ。Yさんにはあのやり方は通用しない」

「それではもしYさんだったら、どういう対策が必要だろう?」

そして、相手がYさんだったときの試合展開を想定し、シミュレーションを始めた。

私はここで違う場所に移ったのだが、冒頭部部分だけでも情景が目に浮かぶ、リアルなシミュレーションだった。

実際の試合の結果は…

この日、私は家に帰った後、直近に行われたこの選手の試合の映像を探してみた。
その競技の公式Youtubeにアップされていた。

なるほど、実際にはこういう場面だったのか。
選手とトレーナーの振り返りと照らし合わせて、この時こういうことを考えていたんだよな、と興味深く試合を見た。

最後の最後、私は驚いた。

なんと、その選手が、勝利したのだ!

確かに途中追い詰められたシーンがあった。
なんとか相手をかわし、一歩前にでた。
そのまま勝利するかと思った瞬間に、相手の猛攻にあい、ギリギリの勝利だった。

それでも、勝利したのだ!!

ジムでの二人の口調で、私は負け試合の振り返りだと思ったのだが、実際は違った。

勝利したのに、その内容に納得がいかなく、まるで負けたかのように残念がっていたのだ。

振り返りをする選手に起きること

この話を私についてくれたトレーナーにしたところ、その選手は全盛期よりは体力的に衰えは来ているが、その緻密な振り返りで培った経験をもとに今も第一線で戦うことができているのだと教えてくれた。
無駄を削ぎ落とし、今ある力を本当に必要なところに最大限ぶつけることで、力任せに向かってくる若い選手をかわし続けている。

そして、更に教えてくれた。
このトレーナーは他の競技の顧客を持っている人なのだが、その競技でもトップクラスの選手は同じように試合の全ての瞬間を振り返るのだそうだ。
ひとつひとつの心と体の動き振り返り、コンマ何秒単位の反応の遅れの原因を究明し、次に同じミスをしないためにどうすればいいかを考える。
毎試合、これを繰り返す。
そして、同じミスをしないために、対応策が確実に取れるように体を作る。

逆に弱い選手は、全く振り返らないらしい。
こちらから「あの瞬間は何を考えていたの?」と聞いても、「そんな瞬間ありました?」なんて返ってくるらしい。

ここでいう振り返るというのは、語れるようになるということだ。
そのとき、自分が何を考え、なぜその行動を選択したのかを説明できるということだ。
言語化することで客観視できる。
自分が感覚で行ったことでも、言語化することで再現性が生まれる。
客観視できるから、もっといい打ち手があったのではないかと振り返ることができる。
再現性が生まれるから、いいパフォーマンスを繰り返すことができる。
ダメだったものを繰り返さないようにする対策を考えることもできる。


体を鍛え、技を磨けば、ある程度は上達する。
身体能力が高ければ、いいところまで行くこともできる。
でもそこから先、常に高いパフォーマンスを発揮し続けるためには、振り返り、言語化することが必要らしい。

振り返る選手は、スランプに落ちても脱出するのが早いらしい。
調子がいいときと悪いときの違いを比較することができるから、自分が何をすべきか見えるのだろう。
ライバルにどんなに研究されたとしても、何がどう変化したのかを見ることができるから、対応もできるのだろう。

ビジネスでも同じこと

この話が強く私に響いたのは、ビジネスにおいて、全く同じことを考えていたからだ。
私がビジネス構築について相談している方からも、振り返って考えることの重要性を聞いたばかりだったのだ。

その方はコンサルティングの後、話した内容を振り返って、なぜ自分が顧客にその質問をしようと思ったのか、そこから自分がアドバイスした内容はなぜ導き出されたのか、といった諸々のことを考えるらしい。
そのことによって、自分のサービスを、よりストレス少なく、より短時間で、より高い価値や満足度を作れるように改善しているらしい。

この振り返りを重ねることで、時代や状況が変わっても、変化すべきところと、変わらずにいるべきところが明確になる。
自分というものの価値も明確になる予感がある。

私も個人と向き合う仕事であり、そのセッションの中で、なぜあの質問をしたのか、そこからなぜその人の強みをこのように判断したのかといったことには、確かな根拠がある。
これを緻密に振り返って積み上げることで見えてくる新たな境地があるのではと考えていたところだったから、背中を押された気持ちだった。

ゼロから始めるなら3年

私に付いてくれたトレーナーは言った。
これまで全く考えることをしなかった選手に考える課題を与え続けると、だいたい3年くらいで振り返ることができるようになってくるそうだ。

考える癖がついていないと何を考えていいかすら分からないから、「このことについて意識して」と試合ごとに課題を出して、考えられるように訓練を重ねる。
それを重ねれば3年で振り返ることができるようになる。

3年は長く感じるが、過ぎ去ってしまえばあっという間だ。
そしてこの3年が、選手生命を分ける。
ビジネスの寿命も分ける。

先達に近づけるように、私もとにかく、挑戦してみようと思った。

※トップ画像はフリー画像素材サイトPIXABAYさんからお借りしたもので、私が通っているジムとは無関係です

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