人生において「正解」というのは無いのかもしれない
今年のプロ野球のドラフト会議が終了した。
今年も競合によるくじ引きが行われ、希望する選手を引き当てた球団と逃した球団が生まれた。
選手側からしても、指名された選手、指名されなかった選手、喜びと悲しみがそこにある。
しかし、ドラフトで選び選ばれることがゴールではない。
かの長嶋茂雄は「野球とは?」という問いに「人生そのもの」と回答している。
野球界にて起こる様々なことは、人間の人生にも置き換えられる。
野球においても人生においても、何が正解なのかは簡単には決まらないのだ。
ドラフト
プロ野球のドラフト会議は、ある意味、残酷な場である。
卒業を控えた学生や社会人の中から、各球団がこれはと思う選手をピックアップしていく。
複数球団が競合する人気選手がいる。選ばれた選手には順位が付く。
選ばれない選手もいる。
これらが全て公開の場で行われるのだ。
しかし、ここで興味深いのが、ドラフトでの結果が全てではないということだ。
くじ引きに外れて、第2希望として選んだ選手が、第1希望だった選手より活躍することもある。
今年の三冠王の村上宗隆は、クジに外れたヤクルトが次に選んだ「外れ1位」の選手だ。
昨年の新人王の宮城大弥は、オリックスが2回もクジを外した後に選ばれた「外れ外れ1位」の選手だ。
ドラフトの順位が下位であれ、その後活躍する選手もいる。
いまや日本のエースと言われるまで成長した山本由伸は、ドラフト4位だ。
昨年のホームラン王の杉本裕太郎にいたっては、ドラフト10位だ。
支配下ではなく、練習生扱いの育成選手であっても、活躍する選手はいる。
このオフにメジャーリーグ行きが噂されている千賀滉大は育成出身だ。
その一方で、ドラフト1位で指名されたが、活躍しないままプロ野球を去っていく選手も少なくない。
結果を残せず、数年でプロ野球界から去ることになるならば、プロの球団から指名されずとも、安定した職業に就きながら社会人チームや草野球チームで野球を続けたほうが幸せだと感じる選手もいるかも知れない。
そして、ドラフト指名を待つ選手の中には、条件をつける選手もいる。
今ではほとんど見掛けなくなったが、かつては「巨人以外には入団しない」など、入りたいチームを指定する選手がいた。
「日本球団には入団しない」「上位指名でないと入団しない」「育成指名では入団しない」と言う選手もいる。
菅野智之のように、意中の球団以外の指名を断り、数年掛けて当初の思いを貫いた選手もいる。
一方、大谷翔平のように、当初の思いを覆し、指名された球団に入団した選手もいる。
希望通り巨人のエースとなった菅野だが、当初指名された日本ハムに入団していたらどうなっていたのだろうか?
日本ハムで5年を過ごした後、メジャーに渡って大活躍している大谷翔平だが、日本球界を経ずに海を渡っていたらどうなっていたのだろうか?
もしもという推測に意味はなく、どの選択が正しかったのかは、結果論でしか語ることができない。
選択に「正解」はあるのか?
誰にでも、人生を左右する選択をしなければいけない場面がある。
ドラフト会議と違ってテレビや新聞で日本中にお披露目されることはないかもしれないが、進学先、就職先、結婚相手などなど、人生において大きな選択をする場面はある。
どちらを選ぶのが正解なのかと悩んだり、選ばれなかったことに落ち込んだりすることもある。
もしもという推測に意味はなく、どの選択が正しいのかは結果論でしか語ることができないのであれば、正解の選択肢というのは存在するのだろうか?
望んでいるものを手に入れやすく感じる選択肢はあるが、それを選んだ、もしくは選ばれたからといって、望むものが手に入るとは限らない。
望んでいるものから遠ざかるように感じる選択をしてしまったからといって、望んだものを得られないとは限らないし、当初の希望とは違う形でもっといいものを得られる可能性がある。
どのような選択も、選択をしたりされたりした時点では結果が約束されているものではない。
数ある選択の瞬間は、全て人生の途中のイベントであって、ゴールとなるものは一つもないのだ。
望んでいたものを手に入れられなかったとしても。
間違った選択をしたように感じたとしても。
そこに立ち止まっていては、何も始まらない。過去は変えられない。
一方、結果は日々の積み重ねで変わっていく。
何を積み重ね、何を感じ、何を学ぶかで変わっていくのだ。
そう考えると、一つの選択に焦点を当てて、正解だとか失敗だとか言うことに大きな意味はないと感じる。
意味があるのは、もしくは意味を作るのは、選択後の生き方なのだ。
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