コーチング?ストレングスコーチング?ストレングスファインダーを用いたコーチングと一般のコーチングの違いとは?
コーチングとストレングスコーチングはどちらも「コーチング」であるが、違う部分もあるので、まとめてみる。
コーチングとは
コーチング(Coaching)とは、もともと「Coach(馬車)」という言葉が元になっていると言われており、「大切な人を目的地まで送り届ける」という意味を持っている。
コーチングにおける大切な人とはクライアントのこと。
そのクライアントが目的地(目標、ゴール)にたどり着くようにすることがコーチングだ。
コーチングもストレングスコーチングも気持ちは同じで、クライアントが目標を達成することを目指す。
答えはどこにある?
コーチングとストレングスコーチングの大きな違いは、コーチングでは「答えはクライアントの中にある」と言われているのに対し、ストレングスコーチングでは「答えは強みの中にある」という意識でセッションを進めることにある。
コーチングには多くの流儀があるが、おおむねどの方法も、まずゴールを明確にするところから始める。
次に現状を確認し、今ある問題点や課題を認識する。
現状が整理され、課題に気がつくことで、次にどうすればいいか、クライアントが自分で気づく。
これが「答えはクライアントの中にある」ということである。
一方、ストレングスコーチングでは、まずゴールを明確にするところから始めるが、次にすることは、自らの強みを確認することだ。
ゴールに向かうために、自分の強みをどのように使えるかを考える。
自分の強みを改めて見直すことで、次にどうすればいいか、クライアントが自分で気づく。
これが「答えは強みの中にある」ということである。
コーチングでは、なぜ答えをクライアントの中に求めるのだろうか。
コーチングではクライアントが自分で答えを見つけるまで、質問を投げかけつつ、待つべきときには待つ。
それは、自分で気づいた答えならば、納得して進むことができるからだ。
コーチが答えを与えた方が、早いかもしれない。
しかし「コーチに言われたからやる」という思いで取り組むと、課題を自分ごととして捉えられない。
やらされ感で動くのではなく、クライアント自身が主体的に動くためには、クライアントが自分で見つけた答えで納得して動くことが大切だと考えている。
なので、クライアントに質問を投げかけ、クライアントが様々な角度から思考できるようにサポートすることで、クライアント自ら気づくことを促す。
そして、ストレングスコーチングでも同様の考えを持つ。
ストレングスコーチングでは、強みにフォーカスすることで、クライアントが答えを見つけることを待つ。
コーチは、クライアントがゴール達成のために強みをどのように使えるかを考えられるようにストレングスの各資質についてレクチャーするが、最後に答えを出すのはクライアント自身だ。
コーチが答えを与えたほうが早いかもしれないが、クライアントが自分でどうすべきかを見つけるのを待つ理由はコーチングと同じで、クライアントに自分で見つけた答えで納得して動いてもらうためだ。
ストレングスコーチングではクライアントに強みにフォーカスするように促し、クライアントが客観的に自分の能力を俯瞰できるようにサポートすることで、クライアント自ら気づくことを促す。
ゴールまでの答えを自分で見つけるのを待つのは同じだが、気づきを促すために使うものが、コーチングは質問で、ストレングスコーチングは強みのレクチャーとなるのが、両者の違いなのだ。
どちらが優れているのか?
コーチングとストレングスコーチングのどちらが優れているのだろうか?
まず、コーチング。
目標を明確にし、現状を整理し、今後のために取りうる選択肢を多くリストアップし、自分がやることを決めていく。
このとき、クライアントの中にある知識や経験が選択肢に反映される。
あらゆる選択肢から答えを探すため、自分に合う選択肢にたどりつくまでに時間が掛かることもある。
また、クライアントの中に知識や経験が乏しい場合、コーチの方に選択肢を引き出す力量が足りないと、いい気付きが生まれないこともある。
そして、ストレングスコーチング。
目標を明確にし、自分の強みを整理し、今後のためにどの強みを活かすことができるかをリストアップし、自分がやることを決めていく。
このとき、ストレングスのテストで上位にある資質が選択肢に反映される。
テストでわかった自分に合うやり方を元に次の行動を考えるため、自分に合う選択肢にたどりつくスピードは早い傾向がある。
一方、最初から自分の強みを意識して次の打ち手を考えるため、あらゆる可能性から選択肢を選ぶコーチングに比べて、視界が限定される場合もある。
クライアントの中に資質に対する理解と愛が醸成されていない場合、コーチの方に資質の魅力を伝える力量が足りないと、クライアントへの「あなたは〇〇の資質がないから、このやり方はできません」といったレッテル貼りに繋がり、クライアントの可能性を潰すことがある。
クライアントの強みを知って、そこから次の行動を考えることを、可能性が狭められると捉えるか、効率がいいと捉えるかで、どちらがいいと感じるかの評価は変わってくるだろう。
私は、どちらも必要だと考えている。
仕事や人生を進める上で、大きく発想を広げることが必要な局面も、狙いを絞ってスピーディーに進めたほうがいい局面も、どちらもある。
それぞれの特性を知って使いこなすことで、いい結果を生むことができると考えている。
私のセッションは?
最後に、蛇足ではあるが、私のセッションについても記載しておく。
私はGallup認定ストレングスコーチではあるが、実は私が行っている個別セッションはストレングスコーチングではなく、コーチングでもない。
私のセッションがなぜコーチングではないかと言うと、ゴールを目指すことをメインに置いていないからである。
私のセッションでは、その人が一番強みを発揮できる時の行動パターンや状況や、そのときにやっていることを読み解き、可視化する。
その人の必勝パターンを知ることで、次のような効果がある。
・達成したい目標がある場合、どういう行動をするといいかが分かる
・今うまくいかないことがある場合、どこに原因があり、どうやって解消すればいいかがわかる
・新しいことを始めたい場合、何からスタートすればいいかが分かる
要するに、自分が一番力を出せる環境を知ることが私のセッションの目的で、その後、必要であればゴールを目指したり、悩みを解決するために何をすべきかという話をする。
コーチングは目指したいゴールがある人に有効なもので、私のセッションはゴールがあろうとなかろうと、自分の力を発揮したい人向けのものであるという違いがある。
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