双葉町唯一の宿泊施設、ビジネスホテルARM双葉の宿泊記
双葉町訪問記、第3弾。
宿泊は双葉町内にした。
時間的には日帰りでも行けなくはなかったが、住民が帰還する前の双葉の夜を見ておきたかったのだ。
ビジネスホテルARM双葉
2022年8月時点で、双葉町内の唯一の宿泊施設がビジネスホテルARM双葉(アルムふたば)だ。
場所は東日本大震災・原子力災害伝承館 双葉町産業交流センターの道路を挟んだ向かいだ。
2021年5月に新築でオープンした新しいホテルだ。
一時帰宅の住民や復興事業に携わる作業員のために作られたそうだ。
ARM双葉は全134室の大きなホテルだが、2階建てである。
要するに、横に長い。
ただ、A棟、B棟、C棟と3つに分かれていて、それぞれに出入り口があるので、外出時にそこまでの不便はない。
部屋
私はC棟に宿泊した。
値段的にはA棟が一番安い。
食堂と同じ棟のため、音が気になるというのがその理由だ。
次に安いのがC棟で、A棟と部屋の広さや設備は同じだが、静からしい。
そして、部屋が広めのB棟はやや高い。
部屋は学生寮のようなシンプルな作りだ。
余計なものは何一つないが、必要最小限のものは揃っている。
下記の写真のベッドの上にあるものは、タオルと寝巻きだ。
お風呂はやや狭い。
湯船はガタイのいい方だとだいぶ狭く感じるかもしれない。
食事
こちらのホテルは、ビジネスホテルというカテゴリーだが、一泊二食付きが基本だ。
素泊まりも可能だが、町内に夕食や朝食を食べられる場所がなく、惣菜を売る店もないうちは、一泊二食付きを選ぶのが無難だろう。
夕食も朝食も食堂でいただく。
夕食
夕食はビュッフェ形式だった。
品数は多くないが、野菜も魚もお肉もある。
ご飯のそばにカレーまである。
そして、美味しい!
正直なところ、全然期待をしていなかった。
ビジネスホテルだし、素泊まりと一泊二食付きの差も1500円しかないのだ。
それが、白身魚のフライはサクッとして、魚はプリッとしていた。
とんかつも衣はサクッとしていて、お肉はジューシーだった。
お惣菜も美味しく、カレーも合宿所のカレーのように具がゴロゴロしていて楽しい気持ちになった。
朝食
朝食もビュッフェだった。
ご飯派にもパン派にも対応していて、品数はたくさん用意されていた。
私は白ごはんにしたが、カレーも用意されていた。
朝からがっつり食べたい人にも嬉しい品揃えだ。
宿泊予約はじゃらんのみ
現在、公式サイトから予約をしようとすると、じゃらんのサイトに飛ぶ。
料金などの詳細はこちらから確認をするのが確実だろう。
その他つらつらと
ホテル内には、自動販売機が複数台あった。
ちゃんと内容をチェックしていなくて申し訳ないのだが、水等の確保はここで十分そうだ。
コインランドリーもある。
長期滞在も可能そうだ。
宿泊客は、食堂で会った人たちをみる限り、作業員と思われる人、近県のスポーツ少年団一行、私のような観光客と思われる人も1組いた。
夜、外を散歩した。
ホテルには灯りがあるのだが、ホテルから離れたところには街灯もないので、夜に頼れるのは月明かりのみだった。
朝も散歩をした。
復興された神社を見つけた。
今、この記事を書いている2022年8月30日に、私が今回訪問したあたりの立ち入り制限が解除され、住民の帰還が始まる。
そうは言っても、スーパーもなければ学校も病院もない。
日常生活を営むには、足りないものが多すぎる。
とはいえ、住民が戻らないと、これらの施設もできないだろう。
鶏と卵のような状況がしばらく続くのだろう。
でも、この先、私が見に行ったこの時よりは人が増えていくはずだ。
ゆっくりとかもしれないが、変化していく様子を見続けていたい。