「長所を伸ばす」vs「短所を克服する」成果を出したいなら長所を伸ばそう!
長所を伸ばすべきか、短所を克服するべきか、悩むことはないだろうか。
ストレングスファインダーは、この問いに対して明確に「今ある強みに磨きをかけて才能を伸ばす方がいい」と明言している。
長所を伸ばす?短所を克服する?
まずは下記の質問を考えてみて欲しい。
質問
まず、一つ目の質問。
あなたは高校の教員です。
高校生の時は陸上部で短距離走をしており、インターハイ出場経験もあります。
この4月から新しく赴任する高校で陸上部を新設することになり、何人かの生徒を勧誘しようと考えています。
全生徒の100m走の記録を手に入れました。
誰に声を掛けますか?
もう一つ、こちらの質問についても考えてみて欲しい。
陸上部の練習で基礎体力をつけるために5km走をしたところ、最初から最後まで同じペースで、息もたいして上がらず、淡々と走り抜いた生徒がいました。
この生徒の100m走の記録はパッとしたものではありません。
このまま短距離走の練習をさせますか?長距離走に転向させますか?
回答
1つめの問いについて。
全生徒の100m走のタイムを見て、早く走る生徒から声を掛けるのではないだろうか。
2つめの問いについて。
この生徒に長距離走への転向を打診したくならないだろうか。
スポーツの分野では、人は自然とその人が持つ長所を伸ばす方向に思考が働く。
しかし、学問の分野ではどうだろうか?
英語が得意で数学が苦手な生徒がいるとする。
1教科だけ塾に通うとしたら、英語と数学のどちらの講座を勧めるだろうか?
数学でも人並みの点数が取れるようにと、数学の講座に通わせようとするのではないだろうか。
ストレングスファインダーが強みに着目する理由
「ストレングスファインダー」とは、自分の強みを発見するためのテストのことである。
このテストは、米国にて世論調査や人材コンサルティングを手掛けるGallup社が開発した。
Gallup社が200万人近い人を対象に自由回答式のアンケートを行ったところ、結果を出している優秀な人には考え方や行動に共通のパターンがあることが分かったそうだ。
そのパターンを分類し、34の資質として整理した。
各人がこの34の資質のうち、どの資質を主に使用しているかを知るために作られたのが、ストレングスファインダーのテストである。
資質について
これらの34の資質は、いい資質と悪い資質に分けられるものではない。
34の資質全てが、成果を出すために必要な資質なのだ。
1人で全てをパーフェクトに持つ必要もない。それは不可能である。
そして34の資質の順番が同じ人はほぼいない。それぞれの強弱まで同じな人は1人もいないだろう。
上位5つが同じ人ですら、出会った話を聞いたことはない。
人が持つ資質は全員違うものなのだ。
誰かと一緒である必要はなく、誰かと一緒を目指す必要もない。
資質は代用できる。補える
成果を出すために必要な34の資質を1人で全て持つのは不可能だ。
それならば、どうやって成果を出せばいいのだろうか。
代用する
テストによって下位に出てきた資質は、その人にとって「興味がない」分野であって、「できない」訳ではない。
それなので、上位に出てきた興味があって楽しくやれる資質と組み合わせることで、同じ結果をもたらすことができるようになる。
自分の上位資質を上手に利用することで、下位の資質の代用ができるのだ。
補い合う
人によって上位に持つ資質は違う。
つまり、自分が上位に持たない資質は、他の誰かが持っている。
自分が持たない資質を持つ人と協力し合うことで、自分にない視点や行動を手に入れることができるのだ。
弱みは強みで代用できる
要するに、弱みは自分の強みで代用したり、補ったりすることができる。
わざわざ弱みを克服しなくても、今ある強みを伸ばすことで、弱みをカバーすることができるのだ。
成果を出すためには強みを伸ばす
強みを伸ばした方がいい理由は他にもある。
ネブラスカ大学の調査
ネブラスカ大学で1000人以上の学生を対象に速読の効果的な教授法について調査が行われた。
速読が苦手な生徒と得意な生徒、それぞれに優秀な教師がついて教えて結果を比較したところ、興味深いことがわかった。
速読が苦手な生徒は、トレーニングの結果、約1.7倍のスピードで読むことができるようになった。
一方、速読が得意な生徒は、約8.2倍ものスピードで読むことができるようになったのだ。
要するに、自分がもともと不得手とする分野では、優秀な教え手の元でトレーニングを受けても成果はさほど伸びない。
しかし、自分が得意な分野については、トレーニングをすれば目覚ましい成果が上げられるようになるのである。
強みを伸ばそう!
自分にとって下位の資質は、上位の資質によって代用できる。
ということは、自分の上位の資質が研ぎ澄まされていればいるほど、下位の資質も高いレベルで代用することができるようになる。
また、自分にとって下位の資質は、他の人に補ってもらうことができる。
ということは、自分の上位の資質が高いレベルにあればあるほど、同じく高いレベルを持った他の人と協同することができるということだ。
自分にとって下位の資質を磨いて平均点に押し上げようとしても、たいして成果は上がらない。
ところが同じ時間を上位の資質を磨くのに使った人は、はるかに高みに登っているのだ。
あきらかに下位の資質の克服に時間を費やすよりも、上位の資質を磨いた方が高い成果を出せるようになる。
ストレングスファインダーのテストは、このことを教えてくれるのである。
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