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2001年9月の2つの出来事。9月11日と9月26日。


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2001年9月の思い出

無事に異動希望が通り、2001年10月から東京の経理部への異動が決まったのだが、その直前の9月は思い出すことが多くある。

その中で印象的だったのがこの2つだ。

2001年9月11日

家にテレビはあったが、私は普段テレビを見ることが少ない。
今でこそCS放送で趣味の野球中継観戦を行うが、当時はCS放送はなく、私が応援していた近鉄バファローズの試合が地上波で中継されることもほぼなかったため、テレビを見る機会は全くといっていいほどなかった。

ただ、2001年9月11日は違った。
まだ経理部への異動の内示は出ていなく、結果を待っていたときのことである。

深夜のテレビ

この日は、いつも通りテレビを見ずに寝たのだが、夜半に目が覚めてしまった。
そして、珍しいことにテレビを付けようと思ったのだった。

テレビに映ったのは、2つの高層ビルが燃えている映像だった。

「映画かあ」と思ってチャンネルを変えたが、そこでも同じ映像が映っていた。

「あれ?」と思ってチャンネルを変えたら、同じ高層ビルに飛行機が突っ込んでいった。

寝ぼけた頭でもさすがに異変を感じて、じっくり見た。
アメリカ同時多発テロだった。

深夜に思う

すっかり眠れなくなってしまった。
何度も繰り返される映像が現実のものとは思えなく、起きながらにして悪夢を見ているような気持ちだった。
夢と現実の狭間に陥って身動きが取れなくなってしまった。

現実とは信じたくない映像。
映画であれば、エンドロールが流れれば、事件は終わり現実が始まる。
けれども、この映像には、ずっと続く現実がある。
高層ビルの中には多くの人がいて、その人達には家族や友人がいて…。

映画館が明るくなれば映画は終わるが、朝になり空が明るくなっても、この現実は終わらない。
現実が終わらない限り、生きていき続けるしかない。

そう、映画であれば、椅子に座って事件が通り過ぎるのを待てばいいのだ。
しかし、現実は、自分が動かないとストーリーも進まない。
例えそれがどんなに絶望的な出来事であれ、自分の足で立ち上がらないといけない…。

人生の容赦ない残酷さを暗闇の中、考えていた。

2001年9月26日

うってかわって、こちらは野球の話。
近鉄バファローズの話だ。

2001年9月24日・マジック1

万年Bクラス球団の名の通り、1999年2000年2年連続最下位とお荷物球団街道をひた走っていた近鉄バファローズだが、なんと2001年は優勝争いをしていた。

そして、2001年9月24日、大阪ドームでの天王山を迎える。
近鉄はマジック3。
対戦相手は優勝争いの相手、西武ライオンズ。

近鉄は若き期待のエース候補岩隈久志、西武は絶対的エース松坂大輔と、両先発投手を見ても、この試合の気合の入りっぷりが分かる。

この試合、近鉄4-6西武と近鉄が2点負けている状態で9回裏が始まった。

そこで、いてまえ打線が火を吹き、松坂大輔から中村紀洋がサヨナラホームランを打って、サヨナラ勝ち!
マジック1としたのだった。

この日は振替休日だったため、私は大阪ドームで試合を観戦した。
この先も語り継がれるであろう、松坂と中村紀洋の魂のこもった一騎打ちを見られたことに胸を熱くしていた。

次の試合は2日後の9月26日。
この日は平日で会社がある日のため、試合は見に行かない予定だった。

2001年9月26日・試合前

近鉄のマジック1で迎えたこの日。大阪ドームでの試合。
勝てば優勝が決まる一戦だ。
試合開始は18時。終了は21時台だ。

会社の定時は17時半だったが、派遣スタッフの業務終了後に電話を掛ける必要があるため、20時過ぎまで会社にいることが当然のように求められていた。

そこでこの日の観戦は諦めようと思っていたのだが、でも、どうしても試合が見たい。
私は悩んだ。

◯行きたい理由
・贔屓球団の胴上げ試合は一生に何度も見られるものではない
・しかも本拠地での胴上げ試合はますます見られるものではない
・なにしろ近鉄が優勝すること自体が奇跡的である
・東京に引っ越したら、大阪ドームでの胴上げ試合を見ることはほぼ不可能だろう

◯行けない理由
・せっかく支社の人と関係が改善されてきたのがぶち壊しになりそうだ

◯実際の仕事の状況
・ほぼ引き継ぎは終わり、実際に今日やらないといけないことはない
・ただ周囲の顔色を伺って残業しているだけである
 

私は決めた。

えーい!ここに出勤するのもあと2日だ!
今度こそ本当に嫌われるかもしれないけれど、そうだとしても、あと2日の我慢だ!
でも、近鉄の優勝を見逃したら、一生後悔する。
球場に行こう!!!

17時45分くらいだっただろうか。(やはり15分ほど躊躇った)
私は「すみません、住民票取りに行かなければいけないんで!」という完全に意味不明な理由を述べて会社を飛び出した。
後ろから「しずかー!行くなー!!」と叫んでいる支社長の声が聞こえてきた。
エレベーターを待っている時間はないと判断した私は、階段を駆け下り、逃げるように会社を飛び出した。

2001年9月26日・優勝!

その日、近鉄バファローズは優勝を決めた。
それどころか、野球好きの人になら「代打逆転サヨナラ満塁優勝決定ホームラン」と言えば通じる、球史に残る名試合となった。

この試合のことを語りだしたらブログ1記事分になるのでここでは控えるが、あの場にいられたことを今でも幸せなことだと思う。

あのとき、周囲の目を気にして諦めなくて良かった。
野球観戦は趣味かもしれないけれど、でも趣味であっても、私にとってそれが大切なものであるならば貫くべき時は貫かなければいけないんだ。
そう思った。

なお、今の私は、部下から「この平日昼間のイベントに興味あるけど、仕事だから行けないんです」と言われたら、「それをどうすれば行けるようになるかを考えることが仕事でしょ!」と注意する上司になった。
たとえ趣味でも、仕事より大切な瞬間はたくさんあるのだ。
 

ちなみに、この日の試合は珍しく地上波でも中継され、必死に応援している私の顔がテレビ画面に映し出されていたことを知るのは、東京転勤後のことである。
支社の皆さんが気づいたのか気づかなかったのかは、いまだに知らない。

※なお、トップ画像は神宮球場です

次回に続く

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